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冒険 599

天を突く歴史の証人!針尾無線塔を見てみよう!

今回の冒険者
パパ:平尾 和生さん ママ:香織さん
美結ちゃん(12歳) / 翔くん(8歳)

今回の冒険の舞台は、西海橋・新西海橋のそばにそびえ立つコンクリート製の3本の塔。
針尾無線塔(旧佐世保無線電信所)です。
冒険家族、平尾さん親子が受付にやって来ると、迎えてくれたのは針尾無線塔保存会の会長、田平清男さんです。
針尾無線塔は針尾無線塔保存会の皆さんによって管理されています。
「見学ですか?それなら、色々勉強していってください。」
田平会長は、この近くに住み、小さい頃から遊び場だったとか。
面白い話が聞けそうです。

  • 今回の冒険の舞台は、西海橋・新西海橋のそば・・

  • 平尾さん親子を迎えてくれたのは針尾無線塔会会長の田平清男さんです。

  • 田平会長は、この近くに住み、小さい頃から遊び場だったとか。

針尾無線塔があるのは針尾島。硬い岩盤と周りに遮るものが少なかったということで、建設地に選ばれたのだそう。
「針尾無線塔は、大正11年、4年の歳月をかけて日本海軍が完成させました。建設費用は当時155万円、現在の価値だと250億円もの巨額の費用が投入されたといわれていますね」
250億円と聞いて平尾さん親子もビックリです。
「無線塔は1号塔、2号塔、3号塔とあり、どれも高さ約136メートル。300メートルの間隔を置いて、正三角形に配置されているんですよ」
3号塔に向かいます。
近づくにつれて塔の大きさに圧倒されます。
「昭和16年12月8日、『ニイタカヤマノボレ1208』の暗号電文が針尾無線塔から出されたと言われています。これは太平洋戦争の開始となるハワイの真珠湾攻撃の暗号文だったわけですね」
それでは3号塔の中に入りましょう。

  • 田平会長から針尾無線塔の歴史をお聞きします。

  • 3号塔に向かいます。近づくにつれて塔の大きさに圧倒されます。

  • それでは3号塔の中に入りましょう!

塔の中はライトアップされています。
アンテナケーブルの振動を吸収する装置やケーブルの維持管理用のウインチを見ることができます。
「塔は上に行くにつれて細くなっていて、一番下の直径は約12メートル、一番上の直径は約3メートルです」
136メートルも続くコンクリートの円筒と古びた梯子が織りなす様は、なんだかアート的な美しさがあります。
100年も前にこんなスゴイものが作れたんだと感動です。
田平会長から提案です。
「みんなで大きな声を出しましょう!」
エーッ、いいんですか?それでは・・・
「ア〜〜!」
声が余韻を残して消えていきます。
楽しいね!

  • 塔の中はライトアップされ、昔の装置などを見ることができます。

  • 136メートルも続くコンクリートの円筒と古びた梯子の様子はアート的な美しさ。

  • みんなで大きな声を出して響かせます。気持ちいいね!

3号塔の中から外に出ます。
会長が翔くんに尋ねます。
「手をつないで何人くらいでこの塔を囲めると思う?」
翔くんが困ったような表情で考えますが、答えが出ません。
「翔くんぐらいの年齢なら、34〜35人ぐらいかな?大きさがわかるでしょう?」
ここからは針尾の瀬戸や新西海橋などが一望できます。
3号塔通路を通り受付の方に戻ります。兵舎跡には建設途中の写真なども入れた施設解説のパネルがあります。
「さあ、電信室に行きましょう!」
2号塔と一緒に見える電信室は半地下式一部2階建鉄筋コンクリートで、100年前に建てられた無線塔と同様に大正時代に作られた部分は、しっかりとしています。

  • 3号塔の外に出ると改めて大きさを実感!西海橋なども一望できます。

  • 宿舎跡には建設途中の写真なども入れた施設解説のパネルがあります。

  • 電信室は半地下式一部2階建鉄筋コンクリートです。

電信室も中に入ることができ、通路はヒンヤリ!探検感タップリです。
迷路のような通路を歩いていくと、最後に辿り着いたのは、吹き抜けの広々した部屋。
機械室だったところで、ガランとした空間に針尾無線塔の模型が展示されています。
これで田平会長のガイドは終了。
受付に戻った時、特別に会長が学生だった頃の写真を見せてくれました。
エッ、これって塔の上では?
「昔は上まで登ることができたんですよ」
これはスゴイ!

針尾無線塔は2013年に国重要文化財、2016年に日本遺産にも認定されています。
いわば歴史の貴重な証言者ともいえますが、その存在を知らない世代も増えていると田平会長は危惧しています。
「針尾無線塔は、一番に平和に使いたい。せっかく地元にこんな貴重な遺産があるわけですから、戦争の愚かさとか、平和の大切さを知らせるものとして残していきたいですね」

針尾無線塔保存会では、無料ガイドを行っています。詳しいことはホームページでご確認ください。

文・写真 取材ディレクター 中尾知徳

  • 電信室も中に入ることができます。通路はヒンヤリして探検感タップリ!

  • 最後に辿り着いたのは吹き抜けの広い空間!機械室だったところです。

  • 会長が学生だった頃の写真。ナント、昔は塔の頂上に登れたんですって!

掲載日: 2024/05/08
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。

インフォメーション

スポット名
針尾無線塔(旧佐世保無線電信所)
TEL
0956-58-2718(針尾無線塔保存会)
住所
〒859-3452 長崎県佐世保市針尾中町382

〒859-3452 長崎県佐世保市針尾中町382

※お出かけの際には事前に位置をお調べすることをお勧めいたします。
駐車場情報
あり
営業時間
午前9時〜正午
午後1時〜午後4時
ガイド希望の場合は事前の電話連絡をおすすめします
定休日
年末年始
対象年齢
-
料金
無料
アクセス
JR佐世保駅から車で約35分
JR早岐駅から車で約22分
JRハウステンボス駅から約20分
公式サイト
https://www.city.sasebo.lg.jp/kyouiku/bunzai/kengaku.html
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アクティビティタグ

この記事は KTNテレビ長崎「冒険県 冒険する長崎 プロジェクト」(毎週水曜日 20:54〜21:00)で 2024/5/8に放送されたものです。Youtube チャンネルでも配信中!
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