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伝統ある古賀の植木文化、実際に触れてその素晴らしさを学んでみよう!

長崎市東部にある古賀地区は「植木の里」として知られている所です。エリア一帯には手入れの行き届いた素晴らしい日本庭園がいくつもあり、散策することができます。また、イベントや体験講座も開かれ造園の普及活動が活発に行われています。古賀に出かけて日本の伝統ある植木文化に触れてみましょう!

古賀地区で植木文化が始まったのは江戸時代初期、今から約400年前のことです。九州の中では一番古い植木の産地と言われています。当時長崎は日本で唯一海外と交易が許されていた所で、初期の頃は特に中国人商人に人気がありました。その後オランダなど西洋の国の商人も植木を求めるようになり、植木業が発展していきました。
大正になると「古賀植木園芸組合」が結成され、平成には「長崎市植木センター」が開設。イベントなど様々な活動を通して植木文化の普及が進んでいます。
古賀には「雄光苑」「赤瀬邸」「茂樹園」など地元の造園業者が植木技術を活かして構築した庭園がたくさんあり、それぞれ特徴のある日本庭園を造り出しています。

  • ©古賀植木園芸組合
    長崎市の古賀地区は400年の歴史を持つ植木の里です。

  • ©古賀植木園芸組合
    古賀地区の庭園の一つ「茂樹園」

「赤瀬邸」は数ある庭園の中の一つです。ここには枯山水庭園が造られていますが、その中心には古賀のシンボルになっている「らかんマキ」があります。高さ9.6メートル、幹回り3.8メートル、枝幅12メートルというこの巨木は樹齢600年。美しく剪定されたらかんマキの木は、中国から移植されたものだと言われています。
それにしてもこんなに大きな木を美しく剪定し、現在のような形に維持していくのは簡単なことではないですね。長い間手入れをしてきた人々のご苦労が伝わってきます。

  • ©古賀植木園芸組合
    古賀の庭園の一つ「赤瀬邸」

  • ©古賀植木園芸組合
    庭園の中央には古賀のシンボルになっている樹齢600年の「らかんマキ」の巨木が植えられています。

古賀地区では毎年5月のゴールデンウィークの5日間、長崎市植木センターで「古賀植木まつり」が開催されます。(ただし、2020年はコロナウィルス感染拡大防止のため中止されました)。すでに60回以上続いている古賀の主要イベントで、毎年約1万人の人が訪れます。
まつりの間、会場には約500種類の庭木や花木など全部で5万本あまりが展示即売され、普通の販売価格より安い価格で購入することができます。また植木職人が植木技術を披露してくれます。

  • ©古賀植木園芸組合
    毎年5月のゴールデンウィークの時に開かれる「古賀植木まつり」

  • ©古賀植木園芸組合
    会場には500種類以上の庭木や花木が展示されます。

  • ©古賀植木園芸組合
    植木まつりには毎年約1万人の人が訪れます。

植木まつりでは、一般の植木の展示即売のほか、植木まつり限定でお手頃価格の盆栽の展示即売もしています。ただし、高級盆栽は展示のみです。会場にはその他、青年部(20~30代)が作庭したモデル庭園の展示もあります。これは植木まつりの時のみ展示しているもので、終了すると会場からは撤去されます。
植木まつり開催中には、古賀の数多い庭園を巡るガイド付き散策ツアーも用意されていています。所要時間約2時間。また、ツアーに参加しなくても自由に散策を楽しむこともできます。その場合には長崎市植木センターから散策マップをもらうと便利です。
参考までに、古賀庭園の散策は、「長崎さるく」のコースでもありますので、植木まつりの期間でなくてももちろん楽しめます。

  • ©古賀植木園芸組合
    展示即売用の盆栽

  • ©古賀植木園芸組合
    青年部による作庭モデル

  • ©古賀植木園芸組合
    古賀の庭園巡りの散策に参加できます。

長崎市植木センターでは年間を通して、様々な体験講座や教室が開かれています。材料を必要とする講座はその分費用(1500~4000円)が掛かりますが、そうでない講座は無料で受けられます。具体的には、次のような講座や教室が用意されています。

趣味の盆栽講座
コケ玉の作り方教室
クロマツの剪定(芽切り)教室
冬バラの育て方教室      など

「コケ玉作り」は植木まつりのイベントの一つとしても行われます。また正月飾り作りでは門松の他、「松竹梅」飾りの制作も楽しむことができます。この2つの講座には親子で参加することができ、いっしょに1つのものを作成できますが、その他の講座は20歳以上を対象にしています。

また、古賀植木園芸組合の皆さんは地元の古賀小学校であじさいの育て方教室や古賀植木の話を聞く教室などを定期的に開いていて、地域の子どもたちに古賀の植木の歴史を伝えています。

長崎市東部の古賀地区は江戸時代から始まった植木文化が根付いている所です。エリアにはたくさんの庭園が造られており、散策しながらこうした庭園を見学することができます。また、植木まつりや体験講座などの普及活動が活発に行われています。古賀を訪れ、伝統のある植木文化に触れその素晴らしさを学んでみましょう!

  • ©古賀植木園芸組合
    親子で参加できるコケ玉作り教室

  • ©古賀植木園芸組合
    正月飾りの教室で造る門松

  • ©古賀植木園芸組合
    正月飾りの教室では「松竹梅」の飾りも作れます。

写真提供:古賀植木園芸組合
文:Setsuko Truong
メルボルン在住のフリーランスライター。旅とアートが趣味で日本国内・海外あちこち旅してきました。長崎は好きな町の一つ!そんな長崎の魅力をお伝えしたいと思います。

掲載日: 2021/01/29
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。

インフォメーション

スポット名
長崎市植木センター
TEL
095-837-8182
住所
〒851-0131 長崎県長崎市松原町2624-1

〒851-0131 長崎県長崎市松原町2624-1

※お出かけの際には事前に位置をお調べすることをお勧めいたします。
駐車場情報
あり
営業時間
9:00〜17:00
定休日
月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日が休館)
対象年齢
全年齢
料金
-
アクセス
JR長崎駅から車で約25分
公式サイト
長崎市植木センター http://www.kogaueki.or.jp/uekicenter/index.html
古賀植木園芸組合 http://www.kogaueki.or.jp/index.html
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