今回の冒険の舞台は波佐見町の川内地区。見事な棚田の風景が目に飛び込んできます。
この川内地区では毎年、棚田でできるおいしいお米が自慢でしたが、米農家の減少とともに棚田の管理が問題になってきたそうです。そこで、利用されなくなった棚田を地区の皆さんとともに活用するために地元の農家を中心に「川内米づくり塾」を結成。春の田植え、秋の稲刈り、収穫祭の3回、イベントを開催し、県内外から多数の参加者が駆けつけていました。
ところが2020年は、新型コロナウイルスの影響で町外から参加者を集めることができなくなったため、特別に地元、波佐見町の子ども達に田植えに参加してもらうことになりました。
当日、田植えにやってきた子ども達は20名ほど。「川内米づくり塾」の石峰実さん達が迎えてくれました。
「良く来たね。みんなで田植えをしましょう。田んぼの中は気持ちいいよ!」
波佐見町の川内地区は、見事な棚田が広がっています。
やってきたのは地元、波佐見町の子ども達です。
「川内米づくり塾」の石峰実さん達が待っていました。
今回、みんなが田植えをする田んぼには、苗が用意してあります。
田植えをしたことがある子どももいますが、初めての子どもも多いみたい。
子ども達は苗の塊を手に興味津々です。
まずは植え方を「川内米づくり塾」の吉田耕治さんが伝授。
「いいですか?今、田んぼに紐を張ってますよね?縄には玉が等間隔でついています。その玉のところに3本ぐらいの苗を取って土の中にまっすぐ植えます。あまり深く植えすぎないように!わかったかな?」
子ども達はうなずいていますが、大丈夫かな?
田植え用の苗が用意してあります。
「川内米づくり塾」の吉田さんから、まず植え方を教わります。
植え方の説明がちゃんとわかったかな?
さあ、田んぼの中に入ろう!
泥の中に裸足を踏み入れると、今まで感じたことのない感触にみんな大騒ぎ!
「キャー!!」
「ワーッ!!」
なかなか先に進みません。
それでも、ズボッ、ズボッと、倒れそうになりながら少しずつ先へ進みます。
「いいかい?さっき教えた通りにやるんだよ!わからない時は大人の人に聞いてね!」
1本の紐に子ども達が整列し、苗の塊から3本抜き取ります。
「じゃあ、植えていくよ!大人の人の植え方を良くみながらやるんだよ」
子ども達は、目の前の紐の玉のある場所に植えていきます。
それでは、田んぼの中へ!泥の感触にみんな大騒ぎ!
大人の皆さんの持ち方を見本に、さあ、植えるぞ!
みんな一列になって、植えていきます。
1列植えたら、全員が一歩下がり、また大人の人が紐を張り直します。
そこに子ども達が苗を植えます。
「目の前だけじゃなくて隣りとかも植えていないところがないようにしてね」
どんどん緑のラインができていきます。
きれいに植えてるね。
普段できない体験だからから、あちこちから「楽しい!」と声が上がります。
でも・・
「ホラ、オタマジャクシがいたよ!」
「エッ、どれどれ?」
子ども達の誘惑はいっぱい!
「コラッ、みんなが歩き回ると土の高さが違って植えにくくなるから、うまく植えられなくなるよ。植えないんなら出なさい!」
アー、怒られちゃった。
一列、全部植えたら、次の列へと順々に植えていきます。
きれいに苗が植えられました。
「ホラ、オタマジャクがいたよ!」「どれどれ?」
田んぼに響く子ども達の声に、見守る大人の皆さんも笑顔になります。
泥だらけになりながらみんなで協力して1時間ほどで田植えは終了。
今では田植えも機械化が進み、手で植えることもほとんど無いそうですが、
子ども達にとっては貴重な体験となったようです。
これからこの田んぼは「川内米づくり塾」の皆さんに管理していただきます。
冒険する長崎プロジェクトでは、稲刈り、収穫まで追って、「冒険米」にする計画が進行中!
みんな楽しみにしていてね!
見守る大人の皆さんも笑顔になります。
みんな泥だらけになって植えていきます。
みんなが植えたものは、秋には稲刈り、収穫して「冒険米」にする予定!
文・写真 取材ディレクター 中尾知徳
掲載日:
2020/06/10
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。
〒859-3721 長崎県東彼杵郡波佐見町川内郷980-8