西海市大瀬戸町の雪浦地区にある「川添酢造」は、明治33年の創業。昔ながらの製法と九州産の原料にこだわり、玄米酢、純米酢、麹、甘酒、味噌などを製造しています。
昔、味噌は家庭で手作りするのが普通でしたが、今では、なかなか見かけません。「川添酢造」では、もっと味噌作りに興味を持ってもらおうと「味噌作り教室」を積極的に行っています。
井手さん親子を迎えてくれたのは、久保桂奈さん。年間約150日も出張教室で飛び回っていると聞いて、ビックリです。
雪浦川が流れる西海市大瀬戸町の雪浦地区です。
明治33年創業の老舗「川添酢造」です。
井手さん親子を迎えてくれたのは、味噌作り出張教室担当の久保桂奈さん。
工場に併設された体験工房には、味噌作りセットが用意されています。今回は、お母さんと肖ちゃんが麦味噌を、お父さんと希くん、葵ちゃんは合わせ味噌作りを体験することに。
「それでは、ビニール袋に入れた煮大豆をつぶしてください」
みんなで煮大豆をつぶしにかかかります。
「熱い!」と子どもたち。
それも当然、井手さん親子がくる直前に煮あがったばかりだからです。
手のひらを使ってギュッ、ギュッとつぶします。
時々ビニール袋をひっくり返して良くつぶします。
「良くつぶさないといいお味噌はできませんからね」と久保さん。
体験工房には麦味噌と合わせ味噌作りセットが用意されています。
ビニール袋に入った煮大豆!
熱いけど大丈夫?煮大豆をつぶします。
次にビニール袋に入った麦麹を桶に入れ、ほぐします。
「麦麹はちょっと変わった臭いがするでしょ?」
それを聞いて「ビールの臭いがするね」とお父さん。
しっかりほぐしたら、塩を入れます。でも、ちょっと塩の量が多いような?
「塩の塊もしっかりとほぐしてください。塩が多めに思えるかもしれませんが、これはカビが生えたり、腐ったりしないようにするためなんですよ」
塩の塊をほぐし、麦麹と混ぜます。
ビニール袋に入っていた麦麹を桶に入れます。
麦麹を良くほぐします。ちょっと変わった臭いが漂います。
塩を入れ、ほぐして麦麹と混ぜます。
合わせ味噌チームは、ここでさらに米麹を投入。
同じようにほぐしながら、良く混ぜます。
「さあ、大豆を入れていきますね」
ビニール袋を逆さにして、さきほどつぶした煮大豆を桶の中にスポンと落とします。
そこに煮大豆を作るときにできた大豆の煮汁をかけます。
「あったかい!」
「グショグショ!」
子どもたちは大騒ぎしながら混ぜています。
途中、久保さんから提案が。
「それじゃ、食べてみて!」
口に入れた肖ちゃんは、顔をしかめて「しょっぱい!」
「しょっぱいでしょ?でもね、麹の力でだんだんうまみと甘みが増して、おいしい味噌になるのよ」と久保さん。
合わせ味噌チームは、ここで米麹を投入!
煮大豆を入れ、さらに大豆の煮汁をかけます。
子どもたちは大騒ぎしながら混ぜます。
「混ぜ終わったらお味噌のボールを作ってください。グレープフルーツぐらいの大きさにしてね」
子どもたちは楽しそうにボールを作ります。
全部ボールにしたら、煮大豆を入れていたビニール袋に詰めます。
「底に隙間があるとカビが生えたりするからね。しっかりと詰めてね」
味噌のボールを袋に入れて、つぶしながら詰めていきます。
味噌のボールを作ります。楽しいね!
味噌のボールはグレープフルーツ大に作ります。
味噌のボールをビニール袋に詰めます。
「ビニール袋に詰め終わったら、今度はタルに入れますよ」
ビニール袋を横にしてころがし、円筒形にしたら、タルに入れます。
タルにうまく収まったら落し蓋、さらに上蓋をします。
「お家に帰ったら2キロぐらいの重し石を乗せてくださいね」
最後に日付と麦の種類、おいしくなってね!のメッセージを書いた紙を貼って終了です。
「1日1回、上蓋と落とし蓋を外してビニール袋を上から押してあげてください。3カ月ぐらいするとおいしいお味噌が食べられますよ」
3カ月もかかるの?待ちきれないね!
味噌作りの後は、お酢を使ったドリンクの試飲に舌鼓!
さらに、お酢作りの工程も見せてもらいました。
お酢って途中まで酒造りと同じなんだって!
味噌作り教室は出張もできるそうなので、ぜひ、申し込まれてはいかがでしょうか?
ご家庭で楽しめる味噌作りセットも販売されていますよ。
文・写真 取材ディレクター 中尾知徳
ビニール袋にしっかりと詰められた味噌をタルに入れます。
落とし蓋と上蓋、重し石を乗せればOK!
日付と麦の種類などを書いた紙も。
お酢作りの工程も見せてもらいました。大量の麹にみんな興味津々です。
掲載日:
2020/03/11
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