南島原市有家町にある森永材木店は創業75年の老舗の材木店。地域活性化の手段の一つとしてマイ箸づくりができると聞いて、池田さん親子がやってきました。
「今日はイチョウの木を使ってマイ箸作りを体験してもらいたいと思います」と優しい笑顔の森永隼人さん。
イチョウのまな板に囲まれた店内で森永さんのお話を聞きます。
御神木としても使われる長寿の木、イチョウを使った箸は、軽くて扱いやすい、臭いが残らず、黒ずみにくい、油分があるため水ハケが良いといった特徴に、さらに殺菌・抗菌作用もあるとか。
「箸を作る前に約束してください。先生(森永さん)のいうことをよく聞いて作ること。箸を作っていると腕や指が痛くなるけど、最後までやり通すこと。いいかな?」
子どもたちが頷きます。
南島原市有家町の森永材木店にやってきました。
イチョウのまな板に囲まれた店内でマイ箸作り体験です。
優しい笑顔!森永材木店の代表、森永隼人さん。
テーブルには、イチョウの角材(長さ23cm、7cm角)が2本とサンドペーパーが置かれています。
「まず角材を1本持って、サンドペーパーで磨いていきます。先の方が細くて丸くなるように回しながら磨くのがポイント。でもこれはちょっと難しいので、5回前後に磨いたら、少し回してまた5回というように磨いてください。ハイ、それじゃ、始めて!」
先生の言う通りに「1、2、3、4、5」、少し回してまた「1、2、3、4、5」と磨きます。すぐに削りカスが出てきます。
「白い削りカスがいっぱい出てきたら、それは良く磨けている証拠だからね」
4歳の智哉くんは思うように磨けません。すると森永さんの奥さんの惠子さんが、「肩の力を抜いて、スッ、スッと前に出すようにしてね」と丁寧に教えてくれます。
テーブルに2本の角材、サンドペーパーが置かれています。
朔弥くんがサンドペーパーで磨きをかけます。
智哉くんには奥さんの惠子さんが丁寧に教えてくれます。
朔弥くんが磨いた角材を手にした森永さん。
「オーッ、いい箸ができてるね。でも、ちょっと楕円形になっているから先生が手直しをします」
さすが先生!きれいな箸の形ができていきます。
結莉ちゃんは磨いた箸をお母さんと見比べます。
「ホラ、めっちゃ、丸いよ!」
1本磨き終えたら、2本目に。
子どもたちは、森永さんが最初にいったように腕や指が痛くなってきたようですが、集中して磨いています。
感心、感心。
朔弥くんの角材を手にした森永さんが手直しをします。
お箸の形になってきた!
「めっちゃ、丸いよ!」とお母さんと比べる結莉ちゃん。
2本とも磨き終えたら、焼きペンで名前を入れます。
使い方は奥さんの惠子さんが指導。細い文字になるので何回か練習して本番です。失敗しないかな?緊張するね。
子どもたちは、ひらがなで「さくや」「ともや」「ゆり」、上手に名前を入れました。お母さんはカタカナで「ミカ」、お父さんは、漢字で「隆行」、「令和元年」を入れました。
あとは筆を使ってオリーブオイルを塗り、乾燥させればできあがり。
アッと言う間に1時間が過ぎました。
何度か練習して焼きペンで名前を入れます。
失敗しないように慎重に。
オリーブオイルを塗って乾燥させればできあがり!
マイ箸づくり体験はここまでですが、今日は特別のプレゼントが。
「箸の使い心地を感じてもらうためにお豆腐を用意しました。さあ、食べましょう!言っときますが、お豆腐の味ではなくて使い心地を確かめてくださいよ」
「いただきます!」
みんなで木綿豆腐をいただきます。
「どうですか?」と森永さん。
「軽くて使いやすいです」と結莉ちゃん。
森永さんによるとイチョウの箸は、5年は使えるそうです。
最後に惠子さんから素敵な箸袋もいただいて、楽しいひとときを過ごした池田さん親子でした。
森永材木店ではイチョウの木を使った完成品の手づくり箸のほか、包丁に優しく水切れがよいと評判の特製まな板も販売していますよ。ぜひ、一度、お出かけください。
文・写真 取材ディレクター 中尾知徳
マイ箸の使い心地を確かめるために豆腐をいただきます。
「軽くて使いやすい」と結莉ちゃん。
素敵な箸袋もいただいて、楽しい「マイ箸作り体験」でした。
掲載日:
2019/06/05
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。
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