冒険家族、吉田さん親子がやってきたのは、雲仙市の「白雲の池キャンプ場」。
ネイチャーガイドの市来勇人さんが迎えてくれました。
「ガイドの市来です。イッチーと呼んでね!」
市来さんは雲仙温泉街でゲストハウスを営みながら、雲仙の自然や歴史を紹介するガイドとして活躍しています。
雲仙の地図が載っている看板の前で今回のコースを説明します。
「今、私たちがいるのが白雲の池です。ここから絹笠山の山頂まで登ります、普通に登れば約30分ほどですが、自然観察などをしながら1〜2時間かけて行きますよ」
冒険家族、吉田さん親子がやってきたのは雲仙市の「白雲の池キャンプ場」。
ネイチャーガイドの市来勇人さんが迎えてくれました。
市来さんが看板の前で今回のコースの説明をします。
「さあ、絹笠山に登るぞ!オーッ!」
気合いを入れてスタートします!
うっそうとした森の中にある登山道に入ると、鳥のさえずりが聞こえます。
「鳥の声に癒されるわね!」とお母さん。
明治の終わり頃から大正期にかけて避暑地だった雲仙温泉街にたくさんの外国人が滞在していましたが、その外国人が絹笠山の登山を楽しみ、夕陽が美しい風景が見られるということから、絹笠山はサンセットヒルと呼ばれていました。
絹笠山の成り立ちを山の起伏がわかる立体地図で市来さんが解説してくれます。
「何度も何度も噴火を繰り返しできたのが島原半島で、絹笠山は20万年以上前に噴火してできた山なんだよ」
「さあ、絹笠山に登るぞ!オーッ!」気合いを入れてスタートします。
うっそうとした森の中にある登山道に入ると、鳥のさえずりが聞こえます。
絹笠山の成り立ちを山の起伏がわかる立体地図で市来さんが解説します。
道に落ちている石を手に取って、「この石ももともとマグマだったんだよ」唯希くんも手に持ってみます。
「冷えて固まったの?」
「そうだよ」
観察を続けながら先に進みます。
「ところで、なぜ秋から冬になると葉っぱを落とす木があるのかな?」と市来さんが質問します。
「ウ〜ン・・」
唯希くんが首をひねります。
「葉っぱを落とす木は太陽の光がないと成長できないんだよ。だから日差しが弱い冬の間は葉っぱを落としてじっと我慢して、春になるとまた葉っぱを出して元気に育っていくんだ」
「ヘエ〜!!」
市来さんがキョロキョロしています。何かを探しているようですが・・
「オッ、あった!あった!」と市来さんが指差した先には、小さなキノコが。
クチベニタケだそうです。
「この石も、もともとマグマだったんだよ」唯希くんも手に持ってみます。
「秋から冬に葉っぱを落とす木は太陽の光がないとダメなんだよ」
小さなキノコを発見!クチベニタケです。
「良く見ててね!」
市来さんがキノコを指でギュッとつかむと、ボワッと煙のようなものが吹き出ました!
「ワア〜!!」と唯希くんとお母さんがビックリ!
唯希くんも指でギュッと掴んでみます。
オオー!
「クチベニタケは自分では胞子を飛ばせないので、木の葉っぱなどから落ちる水滴などの衝撃を利用して胞子を飛ばし、子孫を増やしているんだよ」
40分ぐらい歩いていると最初は楽だと思っていた登山道も結構キツくなってきました。
休憩場所で一息ついていたら、白い不思議な花を発見!これは?
「ギンリョウソウです。光合成をせずに成長するため葉緑素がないんです。だから真っ白でしょう」
幽霊のように白く、暗い場所で見られることからユウレイタケとも呼ばれるそう。
ただ歩いていたら見落としそうなこともガイドさんがいると詳しく知ることができて楽しいね。
休憩所から急な登りが続きます。
ハアー、ハアーと、息を切らしながら登っていると、絹笠山の案内版が見えてきました。
「さあ、もう頂上はすぐそこですよ!」
唯希くんが指でつかむと、ボワッと煙のようなものが吹き出します。
白い不思議な花を発見!これは?ギンリョウソウです。
絹笠山の案内板が見えてきました。「さあ、頂上はもうすぐそこですよ」
パッと光溢れる広場に到着しました。山頂です。
「ヤッター!」
思わずみんなでハイタッチです。
「ウワア〜、全部見える!」
雲仙普賢岳や雲仙温泉街が一望できます。
噴火活動によってできた新しい山、平成新山についても教えてもらいました。
「雲仙は今年(2024年)、国立公園指定90周年を迎えました。これまで先人達が守ってきたこの美しい自然を未来のこども達に残して行きたいですね」と市来さんは語ります。
皆さんも、ガイドさんと一緒に、雲仙の自然や歴史を学んではいかがでしょうか?
文・写真 取材ディレクター 中尾知徳
山頂からは雲仙普賢岳や雲仙温泉街を一望できます。
噴火活動でできた新しい山、平成新山についても教えてもらいました。
ガイドさんと一緒に、雲仙の自然や歴史を学んではいかがでしょう?
掲載日:
2024/09/25
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