長崎県対馬市は朝鮮半島と九州本土の間にある南北約80キロメートルと縦長の形をした国境離島です。
島には古くからの大自然が今もなお多く残されていて、大自然を満喫できる観光スポットがたくさんあります。
そんな中でも最も対馬の自然を満喫することができるのが霊峰「白嶽」です。
古くより島民から霊山として崇められており山頂の岩山の特徴ある形から対馬のシンボルのような存在です。
白嶽周辺は原生林で、国の天然記念物にも指定されていて、朝鮮半島などの大陸系の植物や日本固有の植物などが共生し非常に珍しい生態系をもっています。
白嶽の標高は約519メートルで、山頂までの登山道も整備されているため初心者でも気軽に登山を楽しめます。道中の植物などの自然や野鳥や鹿などの野生動物と遭遇することもあり五感で自然を満喫することができます。登山口まで車で行くことができるためアクセスも非常に楽です。
白嶽は雄嶽と雌岳の双児峰となっており、どちらも山頂まで登ることができます。
登山道は基本的には整備されていますが、時期によっては荒れている時もあるので注意が必要です。
シルエットでも一目瞭然なことから、夕陽と一緒に撮影すると映えますね。
白嶽は登山口から山頂までは約1時間30分ほどで到着できます。この道中で見ることができる草木なども非常に魅力あふれるものばかりでそれぞれの季節ごとにその表情は大きく変わります。
春に訪れれば花々が多く見られ、夏には新緑の自然を満喫でき、秋に登れば紅葉が楽しめます。
そして冬の時期は非常に澄んだ空気の中で登山を楽しむことができ、山頂からの景色もより遠くまで見通せるようになります。
このように1年に4回楽しむことができる魅力あふれる山なのです。
登山中は様々な草木の紅葉を楽しめます。
原生林ならではの古木なども多く残っています。
台風などの後に登ればこのように自然の粗々しさを感じることもできます。
登山口から30分ほどは比較的ゆるやかな登山となりますが途中で鳥居が出現し、そこをくぐってからの約1時間の登山道は傾斜も強くなり荷物が多いと太ももがパンパンになります・・・。
山頂付近はロープなども準備されているので、このロープを上手に活用しながら登っていくと非常に楽に登れます。
子ども達と登る際はここからは特に注意して手や足を滑らせないように注意しましょう。
登山道には現在の標高や山頂までの距離などを示す看板もあり、その看板を見ながら今どの辺を歩いているのかなどを考えながら登るのも楽しいです。
山頂の一歩手前には「岩のテラス」と呼ばれる平らな大きな岩があり、その上で周囲の景色を眺めながらお弁当などを食べることができるため、午前中から登り始めお昼頃にここに到着するように登山する方も非常に多くいます。15人くらいなら広がって食事をとることができます。
ここまでくればいよいよ残すは山頂アタックのみです。
登山口の近くには川もあり川のせせらぎを聞きながら登っていきます。
ロープを使って登るとトレッキング感がでて楽しいです。
©長崎県観光連盟
「岩のテラス」には15人ぐらいは余裕をもって座れます。
山頂に登る際はロープなどありませんがゴツゴツとした岩場を登っていきますので子どもや女性の場合、足場となる岩場から次の足場となる岩場へ足が届かない場合もあるので、同行者が下から押し上げるようにして登っていくとよいです。
この岩場を登れば山頂到着です!
山頂からは見渡す限り山々と海を見渡すことができ、季節によって様々な表情を見せてくれます。
一番のおすすめシーズンは紅葉シーズンです。山頂から紅葉を見下ろすかたちで楽しむことができます。標高が高いことから周囲の景色を遮るものがないため360度大パノラマを眺めることができます。山頂はすべりやすい岩場でかつ柵などはありませんのであまりの絶景にはしゃいで滑落などしてしまわないように十分注意してください。
空気が澄んでくる冬もおすすめです。
山頂から見る方角によって違った風景も楽しむことができます。
反対側の岩山にも登ることができますが、写真のとおり危ないので十分注意が必要です。
文・写真 Nehitsuzi_landscape 対馬在住のカメラ男子。対馬の美しい風景を紹介します。
写真提供(一部):長崎県観光連盟
掲載日:
2020/01/16
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