大村市の空の玄関口・長崎空港。橋を渡ってすぐのところに「森園公園」があります。その公園のそばに、いま話題のスポット「ガラスの砂浜」があります。
「ガラス」と「砂浜」!?どんな砂浜なのでしょうか。
遠くから見ると、普通の砂浜と変わりありませんが・・・足元の砂をよく見てみると「砂」ではなく、キラキラとした「ガラスの砂粒」であることがわかります。
どうして「ガラスの砂浜」なのでしょうか。今回はその謎を調べてみましょう!
一見、普通の砂浜なのですが・・・よーく見てみると・・・
キラキラ輝くガラスの砂粒が!
森園公園の駐車場から海側に5分ほど歩くと、長崎空港につながる橋のそばに階段があります(長崎県の看板が目印)。その階段を下りると、ガラスの砂浜、そして大村湾が目の前に広がります。
このガラスの砂浜が完成したのは、2016年6月。以前は、砂浜にごみがたまり、とても汚れていて、そこに行く人はほとんどいませんでした。水質も悪く、生き物が棲める環境ではありません。海が汚れていたのです。
そこで、きれいな海を取り戻そうと、長崎県が大村湾のクリーンナップ事業に取り組み、ガラスの砂浜を作りました。汚れた泥が付着していた砂を入れ替える際に、「砂」ではなく粒自体が大きい「ガラスの粒」を使いました。
砂粒が大きいと、海の汚れにつながるプランクトンを食べてくれるアサリが育ちやすいと考えたそうなんです。
このガラスの粒は、ごみとして捨てられたガラス瓶を砕き、その角を丸めて作られています。海をきれいにするために、一度はごみとなった「廃ガラス」を使うというアイデア。水質改善、そしてごみの再利用として、最近話題の「SDGs(持続可能な開発目標)」の観点からも注目されているそうです。
ガラスの砂浜ができて5年ほどが経ちますが、水質も改善して海や砂浜がきれいになりました。子どもたちがやってきて、砂遊びができるような場所になったのです。
ガラスの砂粒は角が丸く削られているので、砂遊びしても大丈夫!
砂浜には「ガラスの砂浜」についての説明板があります
ガラスの砂浜の砂粒は、いろいろな色のガラス瓶から作られたため、青や緑や茶色など粒によって色が違います。
晴れた日は、砂浜のガラスに日光が反射してキラキラと輝きます。キレイになった海辺で砂遊びをするのも楽しいですね。素敵な写真を撮れるスポットでもあります。
ただし、注意点がひとつ!
「ガラス」でできた砂浜ですので、万が一のことを考えて、素足で歩くことはやめましょう。必ず靴を履いてください。砂粒は危なくないよう、角を丸くしてありますが、けがをしないように十分、気を付けてください。また、この砂浜は「海水浴」には適していないということです。
ガラスの砂浜のすぐ近くの「森園公園」も、子どもには楽しい遊び場です。
森園公園は広さ約4.8ヘクタールと広く、常緑樹のほかイチョウの木などが植えられた緑多い公園です。
遊具はあまり多くありませんが、芝生が敷き詰められた広い敷地ですので、子どもたちはのびのびと走り回ることができます。大人も緑に囲まれた公園でのんびりできますよ。
2021年9月現在は、新型コロナウイルスの感染防止のため、イベント等は自粛されています。以前は大村市のイベントや、ライブがたくさん開かれ、ケータリング―カーもやってきて賑やかでした。
©のあちゃんさらちゃんばぁば
公園で走り回るだけでも、子どもたちは楽しそう!
切り株に座って休憩も
公園で、遊び疲れたときには、大きなあずまやがありますので、ゆっくり休憩することができます。
トイレは男性用、女性用、多目的トイレと3種類で、小さな子どもがいても安心です。
近くにお店は少ないのですが、公園内には自動販売機があります。
©のあちゃんさらちゃんばぁば
休憩できる大きな「あずまや」があります
公園の周りをゆっくり散歩するのもいいですね
SNSなどへの投稿でもよく見かけるキラキラ輝く「ガラスの砂浜」には、汚れた海をきれいにする取り組みがあったことがわかりました。しかも、そのガラスは「廃ガラス」からできている!ごみの再利用、そして水質改善、さらに子どもたちも楽しく遊べる大村市の「ガラスの砂浜」。素敵な写真も撮れますので、カメラもお忘れなく!
写真協力:©のあちゃんさらちゃんばぁば
写真・文:野田尚(のだ・なお)
広島県出身。2003年に長崎県大村市に移住。長崎県の文化が面白くてハマっています。好きなお茶はそのぎ茶。
掲載日:
2021/09/23
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。
大村市森園町1484