長崎市外海の出津集落は、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の集落として脚光を浴びるようになりました。
この出津集落に1879年(明治12)にやってきたフランス人宣教師マルコ・マリー・ド・ロ神父は、貧しかった住民を救うためにさまざまな活動を行いましたが、女性のための授産施設として作ったのが旧出津救助院です。
今回の冒険家族、入江さん親子がド・ロ神父と旧出津救助院に関わりの深い畑でイモ掘りに挑戦します。
世界文化遺産の構成資産として脚光を浴びている長崎市外海の出津集落です。
1879年(明治12)に外海にやってきたド・ロ神父はさまざまな活動を行いました。
ド・ロ神父が女性のための授産施設として作ったのが旧出津救助院です。
旧出津救助院から車で約10分の距離にある大平(おおだいら)は、「うーでーら」といわれ、ド・ロ神父が開墾した畑は、「ド・ロ様の畑」と呼ばれています。
角力灘(すもうなだ)の海を望む絶景の地ですが、開墾するのは大変だったに違いありません。
入江さん親子を含むイベント参加者を迎えてくれたのは、一般社団法人ド・ロさまの家の赤窄須美子さんです。
「この畑は一時期荒れ果てていましたが、現在、ボランティアグループの皆さんのご協力によって農作業ができるようになっています。ド・ロ様の想いを感じてもらうために茶摘みとイモ掘りを行っているんですよ」
畑の由来を聞いたら、早速、手袋をはめて、イモ掘りの準備にかかります。
ド・ロ神父が開墾した大平の「ド・ロ様の畑」です。
赤窄さんから「ド・ロ様の畑」の由来を聞きます。
手袋をはめてイモ掘りの準備にかかります。
イモがありそうな場所を選んで、入江さん親子はスコップを使って掘ります。
少し掘るとイモの頭の部分が見えてきます。
「アッ、見えてきた!見えてきた!」
イモを傷つけないよう手も使いながら掘り出します。
「結構、大きい!」と晴輝くんが笑顔でイモをゲット!
心音ちゃんの方はというと、
「小ちゃい!」
今年は小ぶりなイモが多いとは聞いていたけれど、確かに小さいね。
イモを傷つけないよう手も使いながら掘り出します。
「結構、大きい!」と晴輝くんが笑顔でイモをゲット!
心音ちゃんの方は「小ちゃい!」
お母さんはというと、これはまさにイモづる式!つながったイモが穫れました。
さあ、どんどん掘ろう!
ボランティアグループの方が、晴輝くんに「鍬を使って掘ってみる?」と勧めます。
柔道を習っている晴輝くん、自信ありげに鍬を受け取りました。
そして、勢いよく振り下ろそうとしたものの、鍬の重さになんだかへっぴり腰。
フラフラしてて、思わずお母さんと心音ちゃんも大笑いです。
でもスコップより鍬を使うと深く、広く掘れるので、イモの収穫は簡単。
「鍬は重いけど、たくさん穫れるのがいい」と晴輝くん。
一生懸命、鍬をふるいます。
畑の端では煙が見えています。イモと煙とくれば、これはもう焼きイモですね。
お母さんはイモづる式!つながったイモが穫れました。
鍬を勢いよく振り下ろそうとしたものの、鍬の重ささになんだかへっぴり腰!
畑の端では煙が見えています。イモと煙とくれば、これはもう焼きイモですね。
おやつタイムに焼きイモをいただきます。
焼きイモを割るとフワッと湯気が立ち上り黄金色の身が目に飛び込んできます。
口に入れると「ホクホク!おいしい!」とお母さん。晴輝くんと心音ちゃんも頷きます。
穫ったイモは一人1キロまでお持ち帰りOK!
秋晴れの中、汗をかきながらのイモ掘りは、気持ちの良いひとときでした。
イモ掘りを終えたら、長崎市世界遺産課の職員さんに連れられて「ド・ロ様の畑」に隣接する石積の建物を見学しました。
ここは大平作業場跡で、長崎市外海の石積集落景観の一つとして重要文化的景観に選定されています。ド・ロ様の愛馬を繋いだといわれる留金具などが残されていますよ。
文・写真 取材ディレクター 中尾知徳
フワッと湯気が立ちのぼり、黄金色の身が目に飛び込んできます。
口に入れると「ホクホク!おいしい!」とお母さん。子どもたちも頷きます。
長崎市外海の石積集落景観の一つ、大平作業場跡を見学しました。
掲載日:
2021/01/13
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