冒険県 冒険する長崎プロジェクト ワクワクを探しに出かけよう。

目的で探そう
冒険 287

島原市の「鯉の泳ぐまち」で鯉を見て湧水に触れてみよう!

「水の都」と呼ばれる長崎県島原市では、市内の60カ所以上から清らかな水が湧き出ています。市の一角にある「鯉の泳ぐまち」はそんなきれいな湧水を利用して鯉を放流しているエリアです。清く澄んだ水の中を泳ぐ鯉の姿は見ているだけですがすがしい気分に!さっそく、島原市の「鯉の泳ぐまち」を訪ねてみましょう!

鯉の泳ぐまちには、いくつか観光スポットがあります。まず最初は、島原市の中心部「新町」にある全長100メートルに渡って作られた水路です。この水路には鯉が放流されていて、透き通るようにきれいな水の中を鯉が泳いでいる様子を観察することができます。昔の城下町の面影を残す島原市内。鯉の泳ぐ水路が古い家や塀にうまくマッチして情緒ある雰囲気を作りだしています。

  • ©長崎県観光連盟
    昔の城下町の面影が残る島原市新町の水路。

  • ©長崎県観光連盟
    塀に沿った水路には錦鯉が放流されています。

  • ©長崎県観光連盟
    鯉は透き通るようなきれいな湧水の中を泳ぎます。

「清流亭」は、島原市新町に2015年にオープンした観光交流センターです。島原市内の観光の拠点として情報の提供や地元のお土産などを販売していますが、このセンターのもう一つの目玉が庭にある池です。この池にも鯉が泳いでいます。実はこの池、清流亭の建物の下にも広がっていて、建物内にあるガラス張りの床を通して見ることもできるんですよ。この池の鯉には、6月~11月上旬まで餌をあげることができます(餌はセンター内で販売)。

清流亭の庭には、その他、「山の泉」と呼ばれる共同の洗い場のモニュメントがあります。共同洗い場とは、自然に湧出る水を必要な時に自由に使えるように流し続け、地元の人が野菜や食器などを洗えるようにした場所のことです。山の泉はきれいな石で整えられていて、その石の一つはハートの形をしているんですよ。さて、見つけられるかな?

  • ©島原観光ビューロー
    観光交流センター「清流亭」の池には鯉が飼われています。

  • ©島原観光ビューロー
    センターは島原市の観光情報の提供やお土産などの販売をしています。

「四明荘(しめいそう)」は、明治後期に、開業医、伊東元三氏が自身の別邸として建てたものです。当時はこの建物の周りには民家などなく、有明海や雲仙岳など、回りの景色が四方見渡せたため四明荘の名前が付けられました。敷地内にある庭園には大きな池が作られ、そこにも鯉が泳いでいます。池には常に多量の湧水が流れ込み、いつも透き通るようなきれいな水をたたえています。池に流れ込む水の音にはきっと癒されることでしょう。
四明荘には座敷があり、座敷の正面と左側には縁側が張りだしています。縁側に立つと座敷と庭園が一体になったような美しい光景を目にすることができます。
四明荘は国の有形文化財に登録されています。

  • ©島原観光ビューロー
    国の有形文化財に登録されている「四明荘」

  • ©長崎県観光連盟
    敷地内に作られた池にも鯉が泳いでいます。

  • ©長崎県観光連盟
    座敷の縁側に立つと座敷と庭園が一体になった光景を目にすることができます。

鯉の泳ぐまちの散策が一通り終わったら「湧水館」でゆっくりしてみるのはどうでしょう。この施設は無料で利用できる休憩所です。昭和時代に作られた屋敷は2005年に整備され昔の姿に復元されました。中には書院などが作られていて趣があります。屋敷の西側には湧水源があり、水はそこから水路を通って池に注ぎ込むようになっています。
この湧水館では島原地方の名物の一つ「かんざらし」の手作り体験ができます。かんざらしはひんやりとしたスイーツの一つ。原料のもち米を、大寒の日に水にさらすことからその名前が付けられました。昔はシロップに使う砂糖やハチミツは贅沢品だったため、お客をもてなすためのスイーツとして出されていました。湧水館で休憩するときには、かんざらしの手作りを体験してみましょう。

  • ©長崎県観光連盟
    鯉の泳ぐまちの休憩所になっている「湧水館」

  • ©島原観光ビューロー
    庭にある湧水源から湧き出る水は水路を伝って池に流れ込んでいきます。

  • 島原のご当地グルメ「かんざらし」

鯉の泳ぐまちから少し離れるのですが、島原市にある湧水を2か所紹介します。1つは「速魚川(はやめがわ)湧水」。湧水館から北に500メートルほど行ったところにある猪原金物店の店主が店の横に作った人工の川です。この川は地下100メートル以上の深さのところにある井戸の湧水を利用したもので、水道を敷いて蛇口をつけました。そのため、その湧水を飲んだりボトルに入れて持ち帰りができるようになっています。
猪原金物店は創業1877年という歴史あるお店で、国の有形文化財にも登録されています。店内には金物や雑貨が並べられ、奥には茶房とギャラリーがあるので湧水の利用と併せてお店も楽しんでみてください。

もう一つの湧水は「浜の川湧水」です。この湧水は鯉の泳ぐまちの南側1キロメートルほどの所にあります。ここはこの地域の共同洗い場で、食品や食器など4つのタイプの洗い場に区画され利用されています。

ふんだんな湧水があちこちで見られる島原市。その中でも鯉の泳ぐまちには、清らかな水を利用して、カラフルな鯉が放流されています。また湧水を飲んだり持ち帰ることも可能です。ぜひ出かけて島原市ならではの風物を楽しんでみてください。

  • ©長崎県観光連盟
    猪原金物店の横に作られた「速魚川湧水」

  • ©長崎県観光連盟
    湧水を利用した共同洗い場「浜の川湧水」

写真提供:長崎県観光連盟、島原観光ビューローほか
文:Setsuko Truong
メルボルン在住のフリーランスライター。旅とアートが趣味で日本国内・海外あちこち旅してきました。長崎は好きな町の一つ!そんな長崎の魅力をお伝えしたいと思います。

掲載日: 2020/07/21
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。

インフォメーション

スポット名
観光交流センター清流亭 / 四明荘 / 湧水館 / 速魚川湧水 / 浜の川湧水
TEL
【観光交流センター清流亭】0957-64-2450、【四明荘】0957-62-3986(島原観光ビューロー)、【湧水館】0957-62-8102、【速魚川湧水】0957-62-3117(猪原金物店)、【浜の川湧水】0957-63-1111 (しまばら観光おもてなし課)
住所
【観光交流センター清流亭】〒855-0803 長崎県島原市新町2丁目247番地1
【四明荘】〒855-0000 長崎県島原市新町2丁目
【湧水館】〒855-0000 長崎県島原市新町2-122
【速魚川湧水】〒855-0045 長崎県島原市上の町912
【浜の川湧水】〒855-0811長崎県島原市白土桃山2丁目

【観光交流センター清流亭】〒855-0803 長崎県島原市新町2丁目247番地1

【四明荘】〒855-0000 長崎県島原市新町2丁目

【湧水館】〒855-0000 長崎県島原市新町2-122

【速魚川湧水】〒855-0045 長崎県島原市上の町912

【浜の川湧水】〒855-0811長崎県島原市白土桃山2丁目

※お出かけの際には事前に位置をお調べすることをお勧めいたします。
駐車場情報
【観光交流センター清流亭】あり
【四明荘】なし
【湧水館】なし
【速魚川湧水】なし
【浜の川湧水】なし
営業時間
【観光交流センター清流亭】9:00~18:00
【四明荘】9:00~18:00
【湧水館】9:00~18:00
【速魚川湧水】9:30~18:00(猪原金物店)
【浜の川湧水】─
定休日
【観光交流センター清流亭】年中無休
【四明荘】年中無休
【湧水館】年中無休
【速魚川湧水】水曜日(猪原金物店)
【浜の川湧水】年中無休
対象年齢
全年齢
料金
【観光交流センター清流亭】無料
【四明荘】大人310円、高校生以下150円
※入場券は「観光交流センター 清流亭」にて、事前に購入
【湧水館】入館料無料(かんざらし手作り体験:500円)
【速魚川湧水】無料
【浜の川湧水】無料
アクセス
【観光交流センター清流亭】島原鉄道「島原駅」から徒歩で約10分
【四明荘】島原鉄道「島原駅」から徒歩で約10分
【湧水館】島原鉄道「島原駅」から徒歩で約7分
【速魚川湧水】島原鉄道「島原駅」から徒歩5分
【浜の川湧水】島原鉄道「島原」から徒歩で約20分、車で約4分
公式サイト
観光交流センター清流亭 https://www.city.shimabara.lg.jp/kanko/page2916.html
四明荘 https://shimabaraonsen.com/guide/archives/79
湧水館 https://shimabaraonsen.com/yuusuikan/
速魚川湧水 https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/988/
浜の川湧水 https://www.city.shimabara.lg.jp/kanko/page940.html
シェアする
facebook line

アクティビティタグ

こちらもオススメ