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冒険 113

長崎唯一の釜炒り茶!お茶摘み体験しよう!

今回の冒険者
パパ:山口 晃さん / ママ:良子さん
凛寧ちゃん(11歳) / 慶太朗くん(7歳)

長崎県北の佐々町で栽培される佐々のお茶。風当たりが強く寒暖の差が激しい高原に広がる茶畑は、お茶にとって良い環境なのだそうです。例年だと4月に入ると新茶の茶摘みができるそうですが、2019年は遅れ気味。取材で訪れたときはまだ新芽が小さく、指導していただく上ノ原製茶園三代目で代表の、上ノ原宏二さんもちょっと心配顔です。
「それでは、摘み方です。親指と人差し指で芽をつまむようにして摘みます。芽が出ている所とそうじゃないところがあるので探して摘んでください。後で釜炒りをしてもらいますが、5分の1に減ってしまいますからね。いっぱい集めてください。」

  • 佐々町の標高350メートルに位置するお茶畑です。

  • 指導していただくのは上ノ原製茶園代表の上ノ原宏二さんです。

  • 新芽を親指と人差し指でつまむようにして摘みます。

上ノ原さんからビニール袋を渡された山口さん親子。広い畑の中から新芽が伸びていそうな場所を探し、せっせと摘みますが、初めての茶摘み、さらに芽が小さいとあってなかなか量が増えません。最初はおもしろがって摘んでいた凛寧ちゃんと慶太朗くんですが、次第に指も痛くなってきます。それでも家族みんなで30〜40分かけて約500グラムを集めることができました。
それにしても茶畑は綺麗な形をしています。
「どうしてこの形になっているかというと、茶摘みの機械を使って一定の長さで摘むからなんです。ところがイノシシが掘ったりして土の部分に段差があると、同じ長さにならなくて困るんですよね」
なるほど、畑の周りに電気柵があるのはそういう理由なんですね。

  • まだ芽が小さくて摘むのに一苦労です。

  • 初めてのお茶摘み!慶太朗くんも一生懸命摘みます。

  • やっとこれくらい摘むことができました!

茶畑から上ノ原さんの工場へ移動します。工場には大きな機械が並んでいます。日本のお茶(緑茶)の製造方法は大きく分けて「蒸し茶(蒸して作る方法)」と「釜炒り茶(釜で炒る方法)」があって、上ノ原製茶園の製造方法は釜炒り茶。ナント、長崎では上ノ原製茶園だけだそうです。
「昔はどこでも釜炒り茶だったんですけど、嗜好が変わったり、大量生産できるということもあって蒸し茶に切り替わってしまったんですね。釜炒り茶は香りが良く味もおいしいんですけど・・・」と上原さん。
工場では機械を使って製造しますが、今回はコンロに大きな釜をかけて釜炒りを体験します。
「最初は火力を強くしてパリッと炒ります。焦げないように素早くしゃもじを動かしてください」
凛寧ちゃんから、お父さんと慶太朗くん、お母さんと順番にお茶を炒ります。ジューッという音とともに香ばしい匂いが漂います。

  • 今回はコンロと釜を使って釜炒り体験をします。

  • とにかく焦がさないように素早くしゃもじを使って炒ります。

  • ジューッと音がして香ばしい匂いが漂います。

炒ったら釜からお茶を引き上げみんなで力を合わせて手揉みします。ギュッ、ギュッと揉んでムラがないように水分を取り除きます。これで終わり、ではなく、途中、火力を調整して炒る → 揉む → 粉になったものを網で漉す、を何度も繰り返します。すると、お茶はどんどん量が減っていくのと同時にサラサラになっていきます。
「ハイ、これぐらいでいいかな?」
5回繰り返し、上ノ原さんからOKが出て終了。新茶の釜炒り茶ができました。

  • 炒ったらみんなで力を合わせて手揉みです。

  • 揉むことで水分を取り除きます。炒る → 揉むなどの作業を何度も繰り返します。

  • 新茶の釜炒り茶ができました!

新茶の釜炒り茶を作ったからには、ぜひ、飲まないと!上ノ原さんは、佐々駅前に和喫茶「息福(いっぷく)」を開いています。奥様の美佳子さんにおいしいお茶のいれ方を伝授してもらいました。
「お茶の葉に熱湯をかけると渋味や苦味が出てきます。お茶を入れる適温は60度~70度。
水温計がなくても、湯冷まし(ない場合はお湯のみなど)を二つ使って、沸騰したお湯を6回程度移動させるとその温度になります。お湯を冷ましている間にお茶の葉を急須にいれておき、適温になったお湯をいれます。約1分経ったら、飲み頃です」
いい香りが漂うとともに注がれたお茶の色は透明感のある黄金色。この色も釜炒り茶の特徴なのだそうです。
さあ、味の方は?
口に含んだ凛寧ちゃんは驚いています。
「ウマイ!」
慶太朗くんも「オイシイッ!」
もちろん、お父さん、お母さんも笑顔で飲んでいます。

お茶摘みの大変さ、こだわりの釜炒り茶のおいしさを知った山口さん親子。
これからお茶を飲む機会がグッと増えるのではないでしょうか。

文・写真 取材ディレクター 中尾知徳

  • 釜炒り茶が飲める和喫茶「息福(いっぷく)」です。

  • 奥様においしいお茶のいれ方を教えてもらいます。

  • 香りが良く黄金色の釜炒り茶に、慶太朗くんも「オイシイッ!」

掲載日: 2019/04/24
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。

インフォメーション

スポット名
上ノ原製茶園 直営店息福
TEL
0956-63-2712
住所
【工場】〒857-0337 長崎県北松浦郡佐々町八口免1-11
【直営店】〒857-0311 長崎県北松浦郡佐々町本田原免234-2

【工場】〒857-0337 長崎県北松浦郡佐々町八口免1-11

【直営店】〒857-0311 長崎県北松浦郡佐々町本田原免234-2

※お出かけの際には事前に位置をお調べすることをお勧めいたします。
駐車場情報
あり
営業時間
9:00〜18:00
※お茶摘み体験・釜炒り体験は要予約・要相談
定休日
日曜日
対象年齢
全年齢
料金
お茶摘み体験・釜炒り茶体験 要相談
アクセス
MR佐々駅から車で約11分
公式サイト
http://tenpunochikara.jp
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アクティビティタグ

この記事は KTNテレビ長崎「冒険県 冒険する長崎 プロジェクト」(毎週水曜日 20:54〜21:00)で 2019/4/24 に放送されたものです。Youtube チャンネルでも配信中!
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