今回は、2022年11月12日、大村市立黒木小学校で開催された「冒険する長崎プロジェクト 生きるチカラを学ぶ2022防災キャンプ in 大村」の後半をご紹介します!
さあ、どんな災害がやってきてもサバイブできるよう知識や技術を身につけるぞ!
3時間目の授業は「災害時の電気・電源の重要性を学ぼう」です。
トヨタのハイブリッド車「ノア」、「シエンタ」、「アクア」、プラグインハイブリッド車の「RAV4 PHV」の前で長崎トヨペットの山崎さんが説明します。
「災害時には車は“家”になると考えています」
車が家?みんなちょっと不思議そうな顔をしています。
「テントもそうなんですけど、災害時にプライベート空間は大事ですよね。さらに携帯電話を充電したり、温かい食べ物や飲み物を提供する電気が利用できたり、そういう意味で車は家になると思います」
なるほど!
「今、目の前にある車は給電車で、ガソリンが満タンの場合、約4.5日分の電気を賄うことができます*」
実際にアクアを使って給電体験をしてみよう。
車に乗り込んでスタートボタンを押し、給電用のボタンを3回押せばOK!
子どもたちが車内のコンセントに繋いだサーキュレーターが動く様子を確認します。
「給電ってカンタンだね!」
*消費電力が約400W(プリウス・プリウスPHVの場合)
イベントの会場となったのは大村市立黒木小学校です。
実際にアクアを使って給電体験をしてみよう!車に乗り込んで操作!
サーキュレーターが動く様子を確認。「給電ってカンタンだね!」
4時間目は「大村市の防災ルールを学ぼう」です。
大村市安全対策課の職員さんが事前に配布した大村市の「防災マップ」をもとに説明します。
日頃の備え、情報の入手先などの話の後、
「皆さん、避難所を知っていますか?自宅があるところのマップを見てください。自宅があるところの近くに必ず避難所があるはずです。例えば、この黒木小学校も避難所です」
避難所がどこにあるかハッキリ知っていた人は少ないみたい。
さらに洪水・土砂災害・津波を対象に、災害が発生する恐れのある危険区域を地図上に示したハザードマップで自宅がどんな危険にさらされる可能性があるか、初めて知ったという人もいます。
5時間目は「災害時の消火方法について学ぼう」です。
九州で唯一、消防車の設計、製造、販売をしているナカムラ消防化学の協力で、消火訓練を実施。
消火器のホースの先端を持って約5メートル先のターゲットに向けます。
レバーを強く握って放射します。
勢いよく出た水がターゲットを倒すと、みんなから拍手!
子どもたちが順番に消火訓練します。
4時間目の授業は「大村市の防災ルールを学ぼう」です。
大村市「防災マップ」で避難所の場所や自宅にどんな危険があるかを確認。
消火器を使って消火訓練。ターゲットを狙って水を放射します。
1時間のフリータイムを過ごした後は最後の授業、「火を起こしてみよう」*です。
「災害の時に火が使えなかったら、どんなことになると思う?」
スタッフの質問に子どもたちが答えます。
「真っ暗!」
「寒い!」
「料理ができない!」
「そうだね。火を守るということは自分を守るということ。特に冬場は暖を取るための熱源が大切だから、火を起こす方法を考えよう」
ポイントは、身近にある燃えやすいものを利用し、長く燃え続けるように工夫すること。
スタッフが、たき火台に火種となる枝や薪(まき)を櫓(やぐら)のように組み、マッチを使って実際に火を起こします。
「こんな方法もあるんだよ」とスタッフが手にしたのはチューインガムの包み紙(銀紙)と電池。銀紙を乾電池の片側(マイナス側)に当てて、もう片型(プラス側)にも銀紙を接触させます。
これで本当に火がつくの?と思っていたら、
「アッ、火がついた!」
どよめきが起こります。
でもこの方法は難しいので、みんなはマッチを使うことに。
校庭で集めた枯れ葉や枝、それに自宅から持参した牛乳パックやガムテープの切れ端を使いながら、それぞれ火を起こします。
*今回は特別に火を起こす許可をいただきました。
最後の授業は、「火を起こしてみよう」です。
銀紙と電池で火を起こす方法もあります。
校庭で集めた枯れ葉や枝、牛乳パックやガムテープを使い、火を起こします。
焚き火がうまくできたところで陽が暮れてきました。
夕食の準備にとりかかりましょう。
スタッフが食材とレシピを配ります。
夕食のメニューは親子丼とサバサラダ、デザートはチョコバナナです。
親子丼のご飯と具材は昼食で体験したジップ付きの袋を使った水をできるだけ使わない調理法で。
具材のタマネギ、缶詰の焼き鳥、卵、めんつゆ、水は袋の中でよく混ぜ、空気を抜きながら蓋を閉めます。
ガスコンロを使って鍋で湯煎し、炊けたご飯と一緒に盛り付ければ完成。
皮に切れ目を入れて、チョコレートを差し込んだバナナを焚き火台の上に敷いた網に乗せて焼き上げます。
全体が真っ黒くなり、中から汁が出てきたらOK!
チョコバナナの味は絶品です。
焚き火がうまくできたところで陽が暮れてきました。
親子丼の具材はジップロックの袋の中でよく混ぜます。
チョコバナナは焚き火で焼き上げます。味は絶品!
すっかり陽が暮れて、ランタンの灯りもいい感じになってきました。
アトラクションとして、黒木小学校の子どもたちの黒木太鼓の演奏を聴くことに。
小雨のために残念ながら体育館での演奏となりましたが、迫力ある勇壮な太鼓の音に皆さん、感動です。
再び校庭に戻ったら、給電車の電気を利用した上映会です。
スクリーンには、「冒険する長崎」の番組ダイジェストが投影され、ディナーの続きを楽しみながら鑑賞します。
最後に会場として小学校を開放していただいた赤木校長からご挨拶をいただき、プログラムは全て終了しました。
災害は可能な限り起きて欲しくないものですが、万が一の事態になっても、サバイブできる術を知っておくことの大切さを皆さん感じたようです。
「自分の身を自分で守れるようにして、他の人の身も守れるようにしたい」
と話してくれたお子さんの表情がとても印象に残りました。
文・写真 取材ディレクター 中尾知徳
すっかり陽が暮れて、ランタンの灯りもいい感じになってきました。
黒木小学校の子どもたちによる黒木太鼓の演奏を聴くことができました。
給電車の電気を利用して、「冒険する長崎ダイジェストを鑑賞します。
掲載日:
2022/12/14
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