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リニューアルした松浦市の移動図書館車「きらきら号」でたくさんの本との出会いを作ろう!

午後2時過ぎ、車体にカラフルな絵が描かれたトラックが松浦市の調川(つきのかわ)公民館の駐車場に停まりました。車の側面と後方にはアジやフグなどの魚に、椿やメロンの絵!そしてアジフライ!!これは松浦市の特産品のトラック・・・?直売所が開かれるのかと思いきや、車の側面の扉を開くとそこには本がぎっしり。
この車は、ことし(2023年)3月から新しくなった松浦市の移動図書館車「きらきら号」。トラックを改造した車におよそ3000冊もの本を載せて松浦市内をめぐり、図書館の本の貸し出しを行っています。
この日は調川地区を回っていて、図書館の職員の方は車を停めるとさっそく移動図書館の準備を始めました。

  • 公民館の前に移動図書館車「きらきら号」が到着しました!

  • 新しい車には、松浦の特産品などが描かれています

  • 車の側面のカバーを開けると、そこにはぎっしりと並んだ本

松浦市は県本土の最も北にあり、その面積はおよそ130キロ平方メートルです。いくつかの村や町が合併して今の市の形になりました。電車やバスといった公共交通機関の便が少なく、気軽に図書館に行くことができない市民が多いそうです。また、数年前に市内にあった最後の本屋さんが閉店したそうで、月に1~2回、家の近くまでやってくる移動図書館車は市民の「本との出会い」を支えています。
松浦市立図書館によると、2019年から3年間の本の貸し出し冊数の平均を「市立図書館」と「移動図書館車」で比べてみると、図書館は1年あたり4万9967冊、移動図書館車は4万4886冊。その割合は図書館52%、移動図書館車48%と、ほぼ同じで、いかに移動図書館車が利用されているか、がわかります。

図書館車は車の両側面と車内に本棚があって、子ども向けの童話や図鑑、絵本、マンガ、そして大人が読む小説、料理やパソコンの本などがジャンル別に並べられています。図書館では、読みたい本のリクエストや、どんな本が借りられているかを参考にして、車に乗せる本を選んでいるそうです。

  • 車内にも本がぎっしり。青いコンテナボックスには、ほかの場所で返却された本が入っています

  • 子どもだと手を伸ばさなければ届かない本棚には大人向けの本が並んでいます

  • 子どもたちの本棚。面白そうな本がいっぱいです

移動図書館車「きらきら号」は、もともと、図書館から遠い地区に住む市民サービスとして2001年にスタートしました。子どもからお年寄りまでたくさんの人たちに親しまれてきましたが、同じ車を20年以上、使ってきたので、今回、新しい車にリニューアルすることになったそうです。
新しい車体には落語やお化けの絵本で知られる絵本作家の川端誠さんと並んで、松浦市内の小中学生が応募した23点から選ばれた今福中学校の前田陽菜乃さん、御厨小学校の山口隼弥さん、志佐小学校の羽田寧華さんの絵が描かれることになりました。松浦市の良いところが伝わってくる元気が出る絵ばかりです。
移動図書館車を見かけたときには、車体の絵にも注目です。

  • 引退した「きらきら号」。たくさんの思い出もキラキラしています

  • フグにメロンに、松浦鉄道・・・今福中・前田さんの作品です

  • 車の後方には、御厨小・山口さんと志佐小・羽田さんの絵。泳いでいるのはアジフライかな!?

さて、調川公民館前に停まった移動図書館車「きらきら号」に、地区の人たちが集まってきました。
孫と一緒に訪れていた近くに住むというおばあちゃん。孫たちが寝る前に読んでもらう「読み聞かせ」用の絵本を毎回、借りているそうです。調川地区は、市立図書館までほかの地区に比べると近い方ですが、それでも図書館に行くためだけに出かける時間はなかなか作れないし、「なんといっても家の近くまで来てくれるのが助かる!」と毎回、利用しているそうです。
この日は10冊を借りて、「さぁ、孫たちが気に入ってくれるかな」と帰っていきました。

  • 恐竜にお菓子作りの本・・・子どもたちのトレンドが見えてきますよ

  • お孫さんに、読み聞かせ用の絵本を毎回、借りているというおばあちゃん

  • 小さな窓から貸し出し手続きができます

松浦市では、「子ども読書の日」が4月23日であることにちなんで、毎月23日を市独自の「読書の日」と定めています。図書館ではさらに多くの本があって、どれを読もうか・・・と悩んでしまうほどです。図書館の方とお話をすると、松浦市内に本屋がなくなり、図書館まで遠い地区が多いからこそ、「図書館の役割は大きいんですよ」と力が入ります。
本との出会いは、みなさんの毎日や人生をきっと豊かにしてくれるはずです。これまで22年間、松浦市内を走りまわった「きらきら号」が当時の子どもたちにたくさんの本との出会いを届けてきたように、新しくなった「きらきら号」も未来の子どもたちに大切な1冊を届けてくれるはず。松浦の魅力が明るく描かれた車体が目印の「きらきら号」で、たくさんの本と出会ってください!

  • 松浦市立図書館。ここでもたくさんの本と出会えるよ

  • 毎月23日は「読書の日」。松浦市の取り組みだそうです

  • みなさんの住む地区へ「大切な1冊」を届けてくれます♪

写真・文:冒険する長崎事務局

掲載日: 2023/03/14
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。

インフォメーション

スポット名
松浦市移動図書館車「きらきら号」
TEL
0956-72-4677
住所
松浦市志佐町浦免1483(松浦市立図書館)
【移動図書館車の巡回地域と主な巡回場所】
*詳しくは図書館のホームページなどをご確認ください
・今福地区:今福公民館、今福小学校、今福中学校
・調川地区:調川公民館、調川小学校、調川中学校
・志佐地区:志佐小学校、志佐中学校、
・上志佐地区:上志佐小学校、
・御厨地区:御厨公民館、御厨小学校、御厨中学校
・星鹿地区:星鹿公民館、星鹿小学校、星鹿港広場
・福島地区:ひかりケ丘保育園、養源保育所、福島中・福島養源小学校、福崎会館、建禄園
・鷹島地区:鷹島公民館・鷹島保育園、鷹島支所、鷹島小・中学校

松浦市志佐町浦免1483(松浦市立図書館)
【移動図書館車の巡回地域と主な巡回場所】
*詳しくは図書館のホームページなどをご確認ください
・今福地区:今福公民館、今福小学校、今福中学校
・調川地区:調川公民館、調川小学校、調川中学校
・志佐地区:志佐小学校、志佐中学校、
・上志佐地区:上志佐小学校、
・御厨地区:御厨公民館、御厨小学校、御厨中学校
・星鹿地区:星鹿公民館、星鹿小学校、星鹿港広場
・福島地区:ひかりケ丘保育園、養源保育所、福島中・福島養源小学校、福崎会館、建禄園
・鷹島地区:鷹島公民館・鷹島保育園、鷹島支所、鷹島小・中学校

※お出かけの際には事前に位置をお調べすることをお勧めいたします。
駐車場情報
営業時間
定休日
対象年齢
全年齢
料金
無料
アクセス
公式サイト
きらきら号の運行予定 https://www.city-matsuura.jp/library/3033.html
松浦市立図書館 https://www.city-matsuura.jp/library/index.html
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