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冒険 094

本の宝箱!図書館に新しいわくわくを探しに行こう!

皆さんは図書館によく行きますか?本を借りる。調べものをする。勉強をする。様々な目的で利用者の多い施設ですよね。私にとって図書館は、「一日、図書館で待っていて」と言われたら「はい!喜んで!」と言えるくらい魅力的な場所です。今回は、親子で楽しめて、行く度に新しい発見ができる「諫早市立諫早図書館」をご紹介します。

諫早図書館は、1904年に開設された「私立諫早文庫」を前身とし、移転や名称の変更を経て、2001年に現在の建物が開館。2004年に創立100周年を迎えました。一般書、児童書、地域行政資料、雑誌など、ありとあらゆる本があり、諫早市内に点在する図書館や図書室などと合わせると、蔵書数は約86万冊!人口14万人の都市ではとても多い数だそうです。

本だけではなく、CDやDVDを借りることもでき、館内では、諫早市出身の脚本家、故市川森一さんのドラマや映画をいつでも視聴することができます。諫早市出身の役所広司さん主演の諫早を舞台にした人間ドラマ「親戚たち」も見ることができますよ!

  • 館内は明るく広々。とても落ち着く空間。読書用の机やイスが至る所に置かれています。

  • ふるさとの文人コーナーには、諫早にゆかりのある野呂邦暢、伊東静雄などの作品も並びます。

  • 2019年現在、「親戚たち」「幽婚」「サハリンの薔薇」など4作品が視聴できます。

諫早図書館では、「図書館も子育てに積極的に参加しよう」をテーマに、読みかたりを通して親子の豊かなふれあいの時間を作ってもらおうと、毎年、子どもが1歳半になる親子に絵本を贈る「ブックスタート」という事業を無料で行っています。諫早市在住の親子が対象で、1歳半検診の時に配布されます。当日、受診できない場合は、図書館で受け取ることもできます。児童図書担当の職員が選ぶ2冊の絵本と、丈夫で長持ちするバッグがセット。絵本は生まれてきた子どもが、言葉や絵に初めて出会う美術書とも言われています。だからこそ、どんな本を選べばいいのかわからないという親たちにも大好評!このバッグを持って本を借りにくる親子も多いそうです。

また、諫早図書館の大きな特徴は、34ものボランティア団体が活動していること。書籍の音訳、点訳、修理、コンサートなど様々な活動が行われています。市民に愛されている図書館なのですね♪。そのうちのひとつが「水曜おはなし会」。毎週水曜日の午前11時から、おはなしのへやで絵本の読みかたりや手遊びなどをしています。騒がしいのはタブーとされている図書館ですが、この時間は歌っても、泣いても、歩き回ってもOK!赤ちゃん連れで参加した母親は、「よく来ます。子どもが絵本に興味をもってくれるし、絵本を読んであげる時の参考にもなります」と笑顔で話していました。

  • 1歳半検診でもらえる「ブックスタート」。家に同じ本があれば別の本に交換してくれます。

  • 水曜おはなし会。たくさんの親子で賑わいます。申し込み不要。誰でも自由に参加できます。

  • お母さんに抱っこされて♪赤ちゃんも絵本に興味しんしん♪

おはなしのへやには、絵布の会というボランティア団体が作った布の絵本もあります。四角い布で作られた本の中に、フェルト生地や毛糸、刺繍などで、子どもが大好きな動物や食べ物などが表現されています。ほんわかとした布ならではの温かみがあり、見て触って楽しむことができます。象の鼻の裏にマジックテープが付けられていて、取り外しができたり、クリスマスケーキの裏に重ねてある布をずらすと、ろうそくの赤い火を着けたり消したりすることができたり。あっと驚く仕掛けに、子どもたちはにっこり♪

おはなしのへやの隣には児童図書コーナーがあり、家庭では買うことの少ない大型の本(2メートルほどの本も!)や、紙芝居なども揃っています。また、目に障害のある子どもたちにも本に親しんでもらおうと、数々の点字図書もあります。日当たりがよく、ゆっくりできるスペース。近くにお手洗いもあり、子ども連れでも気兼ねなく利用できます。

  • 布の絵本。風呂敷を拡げると、美味しそうなお弁当が出てきました!

  • 児童図書コーナー。手作りの布のタペストリーをバックにゆったりのんびり。

  • 点字つきの絵本。点字と迷路のイラストを、指で触りながら楽しむことができます。

中高生に人気なのは「ティーンズコーナー」。学生を対象とした図書コーナーと読書スペースです。2018年からリニューアルが始まり、近くにある諫早高校の図書部の生徒たちが装飾の手伝いをしています。図書館にあるインテリアの本を参考にしながら活動しているそうです。また、オリジナルの図書だより「OWL NEWS」も作成。毎回テーマを決めて、みんなで選んだオススメの4冊を紹介しています。(館内で閲覧できます。持ち帰りも可能です。)図書館の空間づくりや書籍の紹介に、高校生が積極的に取り組んでいるなんて素敵ですよね。仲間を募集中だそうです。一緒に活動してみませんか。

本を読んでいておなかがすいたら、館内のカフェ「オッコベーグル」へGO!国産小麦粉と天然酵母を使ったベーグルの専門店です。毎日10種類ほどのベーグルが並んでいて、そのまま食べたり、好みの具材を選んでベーグルサンドにしたり、ランチタイムにはスープやサラダとセットにすることもできます。お子さまセットやスイーツもあり、子ども用の椅子も用意されているので、子連れで利用される方も多いですよ。お持ち帰りもOK!天気のいい日にはオープンテラスもオススメです。

  • ティーンズコーナー。明るくてポップな雰囲気。入試、外国、社会、様々な本があります。

  • 諫早高校 図書部の部員。手に持っているのが「OWL NEWS」

  • オッコベーグル
    小さいサイズの「こどもベーグル」もあります。

おしまいに、図書館に行きたいけど少し遠い…。という方に、「どんぐり号」という移動図書館をご紹介します。図書館から離れた場所に暮らす子どもやお年寄り、障害のある人たちに本を届けるバスです。車の内部と外側に本棚があり、絵本や物語のほか、図鑑、折り紙やあやとりの本、大人向けの本も含め、約4千冊が並んでいます。諫早市内の保育園や福祉施設など37か所を月に2回訪問し、本の貸し出し、返却を行っています。

取材当日は、保育園など3か所に同行。どんぐり号は、訪問場所に近づくと「どんぐりころころ」の童謡を流します♪ そのメロディーを聞いた子どもたちが、次々に集まってきます。本を入れる手作りのバッグを持って走ってくる子どももいます。いろいろな本を手に取りながら「サッカーの本はない?」「私はなぞなぞの本がいいな~」とみんな楽しそう!外と中を行ったり来たりして、お気に入りの本を探します。折り紙の本を選んだ女の子は、「いつもどんぐり号が来てくれて嬉しいです」と話していました。
諫早図書館の館長は、「図書館は、来た時にわくわくし、帰る時は少しだけ前向きになれる場所。子どもからお年寄りまで変わらずに、それぞれに寄り添うことのできる場所でありたいと思っています」と話していました。

人生に大切なことを教えてくれる本の宝箱「図書館」。
皆さんも「新しいわくわく」を探しに、親子で出かけてみませんか。

文・写真 数原有希子(野菜ソムリエプロ、スムージースペシャリスト、MC、諫早もりあげガールズ)

  • どんぐり号。
    車いすで昇り降りできるリフトも付いています。

  • 楽しそうにお気に入りの本を探すこどもたち。

  • 手づくリのマスクの本だって!へ~!かわいいね!僕はどの本にしようかな。

掲載日: 2019/02/28
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。

インフォメーション

スポット名
諫早市立諫早図書館
TEL
0957-23-4946
住所
〒854-0014 長崎県諫早市東小路町6-30

〒854-0014 長崎県諫早市東小路町6-30

※お出かけの際には事前に位置をお調べすることをお勧めいたします。
駐車場情報
92台(内、身障者用2台)
駐輪場90台
営業時間
火曜日~金曜日 10:00~19:00
土曜日・日曜日 10:00~17:00
定休日
毎週月曜日、国民の休日(土日は開館)、年末年始、
毎月第3木曜日(祝日の場合は直前の水曜日)、特別整理期間
対象年齢
全年齢
料金
図書の貸し出しは、図書館利用者カードの発行後、無料。
アクセス
JR諫早駅から車で6分 徒歩20分 
島原鉄道 本諫早駅から徒歩3分
長崎県営バス・島鉄バス 諫早局前から徒歩5分
長崎県営バス・島鉄バス 本諫早駅前から徒歩3分
公式サイト
https://www.lib.isahaya.nagasaki.jp/
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