レストランなどでよく見かける食品サンプル。本物そっくりだけど、どうやって作っているんだろう?
そんな好奇心を満たしてくれるのが長崎市西海町の「体験&工房 おりじなる」です。
田川さん親子を迎えてくれたのは、この道40年以上のオーナー、古賀昇一郎さんです。
「今日は皆さんと一緒に楽しく食品サンプルを作りましょう」
工房の中に入ると食品サンプルがいっぱい並んでいます。
サンドイッチ、パフェ、ケーキ、天ぷら、刺身など、本物そっくり!
田川さん親子も目を奪われます。
「お父さんと大翔くんはパフェを、お母さんと芽依ちゃんはペン立てになるハンバーガーを作ってもらいましょう。まずパフェから行きましょうかね」
古賀さんがパフェの部品作りに使うシリコンの型枠をオーブンで温めます。
迎えてくれたのは「体験&工房 おりじなる」の古賀さんです。
工房の中に入ると食品サンプルがいっぱい並んでいます。本物そっくり!
古賀さんがパフェに使うシリコンの型枠をオーブンで温めます。
パフェは、アイスクリームやチョコレート、コーンなどの部品が必要です。
部品の材料となるのは着色した、粘り気のある液体のソフトビニールです。
「それじゃ、大翔くん、この型枠に流し込んでください」
温まった型枠に棒を使って紙コップから流し込みます。
最初は慎重になってちょこちょこ入れるので時間がかかります。
「もっとどんどん入れていいよ」
慣れてくると大胆に入れられるようになります。
部品の材料となる着色した粘り気のある液体のソフトビニールです。
型枠に棒を使って流し込みます。最初は慎重になって時間がかかります。
慣れてくると大胆に入れられるようになります。
流し込みが終了したものから順にオーブンで焼きます。
「焼くと硬くなるの?」
「そうだよ」
「楽しみ!」
焼き終わるとコンプレッサーを使って、型枠から取り出します。
シュー!シュー!
勢いよく空気を当てると型から部品が出てきます。
古賀さんから部品を受け取った大翔くんが、嬉しそうにテーブルの上に並べます。
白と緑の金平糖、バニラ&ストロベリーアイスクリーム、濃い茶色とピンクのハート型チョコレート、コーン・・
形といい、色といい、本物みたい!
「お姉ちゃんはペン立てになるハンバーガーを作ろうね」
芽依ちゃんはハンバーガーに使うタマネギ、トマト、ハンバーグの材料を型枠に流し込みます。
コンプレッサーを使って型枠から部品を取り出します。
金平糖、アイスクリーム、チョコレート・・、本物みたい!
芽依ちゃんはハンバーガー作りに挑戦!型枠に材料を流し込みます。
オーブンで焼いたタマネギ、トマト、ハンバーグは本物みたい!
ペン立てにするためにそれぞれの真ん中に穴が空いています。
芽依ちゃんは、続いてパンとチーズを作りました。
次の工程に入る前に、お父さんと大翔くんは、パフェの部品の余計なところをハサミでカットします。
お母さんと芽依ちゃんも同じようにハンバーガーの部品の余計なところをハサミでカットします。
地味な作業だけど作るもののクオリティを高めるための大事な作業。
みんな夢中でハサミを動かします。
ペン立てにするために、真ん中に穴が空いています。
お父さんと大翔くんはパフェの部品の余計なところをハサミでカット!
お母さんと芽依ちゃんも余計なところをハサミでカットします。
古賀さんがグラスの中にソースとなる青いウレタン樹脂を入れた後、不思議なものを持ってきました。
工事などで使われるコーキングガンで、ソフトクリームになるシリコンを絞り出します。
「大翔くん、ソフトクリームを作るから、このハンドルをしっかり握って!」
古賀さんがガンの本体を支え、大翔くんが力いっぱいハンドルを両手で握ります。
するとニョロリ、ニョロリと白いソフトクリームに見えるシリコンが先端から出てきます。
「キツイ!」と大翔くん。
「頑張れ!」と古賀さん。
大翔くんが力を振り絞ります。
「ハイ、ここで1回止めよう」
アイスクリームを3個乗せて、さらにソフトクリームを絞り出し、山の部分を作ります。
フワーッとボリュームがあって、メッチャおいしそう!
「ハイ、OK!」
後はデコレーションをするだけ。
「好きなように飾ってごらん。まだ柔らかいから、あんまり力を入れると形が崩れるので注意してね」
大翔くんはコーンを鬼のツノのようにくっつけたり、好きなように部品を飾って食品サンプルのパフェを完成させました。
芽依ちゃんは、より本物に近づけるために部品にアクリル絵具を使って着色。
トマトに赤を、ハンバーグにはコゲをつけます。
パンは違う種類の茶色を重ね塗り。
着色したらもう一度オーブンで焼き上げます。
チーズはドライヤーを使って溶けた感じに仕上げます。
大翔くんがハンドルを握ってソフトクリームを絞り出します。
好きなように部品を飾って、自分だけの食品サンプルのパフェが完成!
芽依ちゃんは、より本物に近づけるために部品に着色します。
芽依ちゃんも仕上げです。
「ペン立てにするか、全部接着剤でくっつけて普通のハンバーグにすることもできるけど、どうする?」
芽依ちゃんはペン立てを選びました。
ベースのパンの上にトマト、レタス、ハンバーグ、タマネギ、チーズ・・・
真ん中に空けた穴がずれないように重ねて、トップはパンで蓋をせず、ユニークな食品サンプル、ペン立てになるハンバーガーの完成です。
この後、特別にろうを使ったレタスと天ぷら作り!
レタスは温めた色つきのろうをお湯に流して、広がったものを丸める作業を親子で順番に。天ぷらは黄色いろうの衣を作りエビやニンジンなど具の部品を包みます。
古賀さんが作業すると簡単に見えるのに、やってみるとやっぱり難しく、プロの技に感心しきりです。
食品サンプル作りの楽しさを、たくさんの人に知ってもらいたいとの思いから誕生した「体験&工房 おりじなる」。プロである古賀さんが丁寧に指導してくれるので心配ありません。
もちろん作った食品サンプルは持ち帰りOK!
ぜひ、体験してみてください。
文・写真 取材ディレクター 中尾知徳
ユニークな食品サンプル、ペン立てになるハンバーガーの完成です!
ろうを使ったレタスの食品サンプルにも挑戦しました。
天ぷらはろうの衣で具を包むのが難しい!
掲載日:
2022/11/09
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。
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