冒険県 冒険する長崎プロジェクト ワクワクを探しに出かけよう。

目的で探そう
冒険 331

小さな鳥居をくぐると願いが叶う!?佐世保南部の神社仏閣を訪ねてみよう!

佐世保市の南部には、九十九島や、焼物で知られる三川内町があります。この記事では、これらのエリアにある神社仏閣を紹介します。どんな特徴があるのか、また地元とどのようなつながりを持っているのかを知ってから訪ねると、もっと楽しめると思います。

たくさんの島から成る西海国立公園の一部の九十九島。その一つの島に建てられたのが「淡島神社(あわしまじんじゃ)」です。九十九島の島の中では本土に一番近い所にあり、橋でつながっているので歩いて渡っていくことができます。
淡島神社は、女性を守る神が祀られている神社で、参拝すると安産、子宝、婦人病の治療などのご利益があるそうです。特に、注目したいのが境内にあるミニ鳥居です。とても小さい鳥居で、柱と柱の間の幅も狭いのですが、がんばって柱の間を3回くぐると願いが叶うと言われています。ただし、妊娠してお腹がすでに大きくなった方などは無理なので、その場合は鳥居の周りを左回りに3回まわれば同じようにご利益があるとのことです。
本山が和歌山県にある淡島神社は、全国各地にあり、長崎県ではこの他、雲仙市にもあります。雲仙市の淡島神社にも同じように小さな鳥居があってそこをくぐると同じようなご利益がもらえると言われています。

  • ©長崎県観光連盟
    九十九島の1つの島にある「淡島神社」

  • ©長崎県観光連盟
    女性を守る神様が祀られています。

  • ©長崎県観光連盟
    境内にある小さな鳥居の柱の間を3回くぐると願いが叶うと言われています。

「釜山神社」は「三川内焼」で有名な佐世保市三川内町にある神社です。この神社、三川内皿山の氏神を祀る「天満宮」の境内に作られました。
釜山神社に祀られているのは、この地に三川内焼の原型を伝えた朝鮮の女性陶工「高麗媼(こうらいばば)」です。高麗媼は100歳以上の長寿を全うしたそうで、神社の境内には今でもそのお墓が残っています。
釜山神社の本殿は200段以上の階段を登りつめた所に建っているのですが、その途中に、風情のある太鼓橋が作られています。これは、神様を横切らないために作られたものだと言われています。

  • ©長崎県観光連盟
    釜山神社の境内には三川内焼きの原型を伝えた朝鮮の陶工「高麗媼」のお墓が残っています。

  • ©長崎県観光連盟
    高麗媼は100歳以上の長寿を全うしました。

  • ©長崎県観光連盟
    神社の本殿に行く途中にある太鼓橋

三川内町には、もう一つ焼物に関わる神社「陶祖神社」があります。神社の名前「陶祖」とは、現在の三川内焼の元祖「今村如猿(いまむらじょえん)」のことです。三川内焼きの元祖は、朝鮮の高麗媼ではなかったのかと思うかもしれませんが、現在の白磁の焼物を大成させたのはこの今村如猿でした。
如猿は磁器の材料となる天草陶石を発見し、それに江上の三ツ岳で採れる網代土を混ぜ、美しい白磁の焼物を造り出したのです。三川内焼きの美しさは平戸藩主の目に適い、今井家は代々平戸藩御用窯を担当しました。この神社には今村如猿を初め、今村家の棟梁の霊が祀られています。
三川内町では焼物がとても大切にされ、陶工が人々から尊敬されてきたことがわかりますね。

  • ©長崎県観光連盟
    三川内焼きの名工今村如猿が祀られている陶祖神社

  • ©長崎県観光連盟
    焼物の町三川内町

  • ©長崎県観光連盟
    美しい白磁の三川内焼き

三川内町の陶祖神社から西に6キロほど行くと早岐町の「大念寺」に到着します。1541年に建てられた古いお寺で、山門に特徴があります。1850年に作られたこの山門、上の部分が鐘楼になっています。鐘楼とは鐘つき堂のことで、鐘楼がある分、山門は普通のタイプより高さがあり、威風堂々としています。
門には、柱と柱の間を結ぶ「虹梁(こうりょう)」と呼ばれる板や、柱から突き出た飾り「木鼻(きばな)」、そして「花頭窓(かとうまど)」と呼ばれる上部が尖頭アーチ状になった窓などが見られます。こうした設計は江戸時代の鐘楼山門の特徴を良く表しているため、この山門は、大事な文化遺産として佐世保市の文化財に指定されています。

小さな鳥居をくぐると願いが叶うと言われている淡島神社、焼物の町三川内にある釜山神社と陶祖神社、そして素晴らしい鐘楼山門が残る大念寺。佐世保市南部にある4つの神社や寺院を紹介しました。ぜひ訪ねて、平和や幸せを祈願し、歴史の跡を辿ってみてください。


©長崎県観光連盟 佐世保市の文化財に指定されている大念寺の鐘楼山門

写真提供:長崎県観光連盟
文:Setsuko Truong
メルボルン在住のフリーランスライター。旅とアートが趣味で日本国内・海外あちこち旅してきました。長崎は好きな町の一つ!そんな長崎の魅力をお伝えしたいと思います。

掲載日: 2020/10/26
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。

インフォメーション

スポット名
淡島神社、釜山神社、陶祖神社、大念寺
TEL
0956-22-6630 (佐世保観光情報センター)
住所
【淡島神社】〒857-1231長崎県佐世保市船越町168
【釜山神社】〒859-3155 長崎県佐世保市三川内町
【陶祖神社】〒859-3155 長崎県佐世保市三川内町
【大念寺】〒859-3215 長崎県佐世保市早岐町2-19-47

【淡島神社】〒857-1231長崎県佐世保市船越町168

【釜山神社】〒859-3155 長崎県佐世保市三川内町

【陶祖神社】〒859-3155 長崎県佐世保市三川内町

【大念寺】〒859-3215 長崎県佐世保市早岐町2-19-47

※お出かけの際には事前に位置をお調べすることをお勧めいたします。
駐車場情報
【淡島神社】あり
【釜山神社】なし
【陶祖神社】なし
【大念寺】あり
営業時間
定休日
対象年齢
全年齢
料金
無料
アクセス
【淡島神社】JR佐世保駅から車で約15分
【釜山神社】JR佐世保駅から車で約30分
【陶祖神社】JR佐世保駅から車で約30分
【大念寺】JR佐世保駅から車で約15分
公式サイト
淡島神社 https://www.sasebo99.com/spot/63099/
釜山神社 https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/61837
陶祖神社 https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/61836
大念寺 https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/61419
シェアする
facebook line

アクティビティタグ

こちらもオススメ