KTNテレビ長崎「ヨジマル!」で「冒険県 冒険する長崎プロジェクト」を紹介する第13弾!
今回は海鳥の調査に同行しました。
夜明け前、朝6時30分にKTNに集合するように指示された森真奈美リポーター。どこに行くのか知らされぬまま車に乗せられ、やってきたのは海・・・?長崎市野母崎の港です。
「ヨジマル!」KTNテレビ長崎
日の出前に呼び出された森リポーター
あたりが明るくなってきたころに到着したのは…、海?
港では、長崎ペンギン水族館の村越未來さんが待っていてくれました。水族館ではペンギンの飼育に携わっている村越さんは、学生時代から海鳥の研究をしていて、この地域でみられるある海鳥の調査を2017年ごろからはじめたんだって。調査に出かけるときは、鳥が活動を始める前の早朝にはじめるそうです。
白戸の岩と呼ばれているところにその海鳥がいる、ということで、船はぐんぐん進んでいきます。
岩場に近づくと、お腹が白い鳥がたくさん飛んでいます。
これが、今回の目的「カツオドリ」です。
長崎ペンギン水族館の村越未來さんと一緒に海鳥の調査へ!
赤い丸が付いている岩場の裏側に目的のカツオドリがいるぞ!
なかなかのスピードで飛んでいるので、カメラに収めるのが難しい!!
カツオドリは全長64センチ~74センチ程度の大きさの鳥で、体重はおよそ1キロ。カツオが餌にする小魚を狙って集まるので、漁師にカツオの居場所を教えてくれる、ということでその名前がついたんだって。
取材に行ったこの日は91羽を確認できました。多い時には200羽くらい群れていることもあるそうです。熱帯や亜熱帯地域で繁殖するカツオドリが、なぜ長崎の海にたくさんいるかはよくわかっていないそうですが、毎年、10月ごろにやってきて、4月にはいなくなってしまうということでした。
カツオドリがこの野母崎の海にいることを村越さんに教えてくれたのは、野母崎の自然をたくさんの人に伝える活動をしているのもざき自然塾の塾長山本春菜さん。山本さんが書いたカツオドリのイラストを村越さんに見せたのがきっかけだそうだよ。いつも一緒に調査に来ています。
この日は、91匹のカツオドリが確認できました。
岩場にとまっている姿はペンギンに似ているよ。
村越さんに野母崎にカツオドリがいることを教えてくれた山本春菜さん。
これだけたくさんのカツオドリがいると、自然にもちょっとした影響が。カツオドリが休んでいる岩場は、フンで白くなっている!岩場の色を見れば、どのあたりで生活しているかがわかるよ。カツオドリがいなくなった後は、岩場は元の色に戻るというのだから、おもしろいね!!
取材に行った時には、カツオドリたちの漁の様子を見ることはできませんでしたが、地元の漁師さんが撮影した映像を見せていただきました。海の中に垂直に飛び込んで小魚を獲っている姿は大迫力!
カツオドリが休む場所はフンで白くなっている。
取材に行った日は、数羽しか飛んでいなかったけど…
地元の漁師さんが撮影した映像には、迫力の漁の様子が映っていました!
ここでちょっとおまけの冒険。カツオドリたちがいる白戸の岩には洞窟があって、白戸の穴洞窟と呼ばれています。この洞窟の中へ!!!
その昔、海賊が住んでいた、なんていう言い伝えもあるこの場所は、天気が良ければ海が青く見えて「長崎の青の洞窟」という異名があるんですよ。
野母崎の海には、カツオドリのほかにも鵜やハヤブサなども生息しています。
村越さんによると、鳥は生態系の中で頂点にいる生き物なので、餌場がなくなったり環境が悪くなるといなくなってしまうそうです。人間が生きている環境を体現してくれている生き物だとも言えるので、継続して調査して、野母崎の自然を守っていきたいですね!
※2020年1月30日に放送した内容を元に構成しました。
船に乗っていざ洞窟の中へ!
海賊気分で洞窟を探検!大満喫の森リポーター
村越さんはこれからも、カツオドリをはじめ野母崎の自然を見つめ続けます。
掲載日:
2020/02/14
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。
〒851-0507 長崎県長崎市野母崎樺島町 樺島