長崎市の野母崎、脇岬町に十割そばの手打ちそば体験ができるお店があります。港が見えるちょっと高台に位置する「十割手打ちそば我流」。今回の冒険の案内人は、ご主人の村田さんです。
村田さんは、もともと陶芸家。そば好きが高じて、いつの間にか、そば打ちも始めたという方です。好きだけにこだわりがあり、そば粉は対馬の対州そばを始めとする日本各地の旬のそばを仕入れ、店内で挽いています。また、その割合は、そば本来の味が味わえる十割(小麦粉などのつなぎがはいっていない)と決めているそうですよ。
冒険の舞台は、敷地内にある体験工房。さあ、有働さん一家の冒険の始まりです。
今回の案内人は、村田さん。陶芸家でもあります。
店内に置いてある石臼型そば挽きの機械です。
体験を行うのは同じ敷地内にある体験工房です。
村田さんから説明を聞いたのち、お父さんと佳子ちゃん、お母さんと昂世くんの2チームに分かれて、作業に取りかかります。体験に使用するそば粉は、一人前500g。朝、挽いたばかりのそば粉の山から、計量器を使ってしっかりと量ります。
2歳の佳央ちゃんも、頑張るぞ。
体験に使用する挽きたてのそば粉です。白くて綺麗ですね。
分量を間違わないように、しっかりと計量します。
1人前のそば粉に対して水250ccの8割(200cc)を真ん中に入れて、ギュツ、ギュツと捏ねていきます。
最初は団子状態だったものが、さらに残りの水2割(50㏄)を回し入れ、捏ねていくと、コシのある生地ができてきます。
十割そばはつなぎを入れていないことから生地がバラバラになりがちといわれますが、村田さんのアドバイスを受けて、うまくいきそうです。
水の量も間違わないでね、昂世くん。
佳央ちゃんとお父さんは、文字通り、力を合わせて捏ねていきます。
コシのある生地ができました。
次は、生地をのし棒(めん棒)で延ばしていく工程です。佳央ちゃんはこの作業が気にいったようで、全くのし棒を離そうとせず、お父さんとコロコロさせるのに夢中。昂世くんも、「お父さんには負けないよ」と笑顔をうかべながらも、懸命に延ばしていきます。どんどん大きく、平べったい丸の形になったら、次は生地を四角く、厚さが均一になるように整えていきます。
作業はノンストップで続きます。
延ばし終えたらそれを二つ折りに。いよいよ見知ったそばの形になるよう、専用の包丁で切っていきます。お父さんが手を添えて、子どもたちがトライします。トン、トン、トン、おもしろがって切っていくのはいいけれど、アレ?なんだか太さが違うような・・。でも、気にしない、気にしない。作業がスタートして、約1時間。初めての十割そばが完成しました。
まずはお父さんと佳央ちゃんで、カット。
お兄ちゃんも一緒にカットしていきます。
できた!でも、めんの太さが微妙に違うような…
工房からお店に場所を移し村田さんにめんを茹でてもらったら、お待ちかね、家族みんなで実食!こだわりの素材と十割らしいそばの風味が感じられて本当においしい!太さが違っているのも愛嬌で、食べながら笑顔があふれます。初めてそばを食べる佳央ちゃんも、お母さんにおねだりの連続。みんな、ツルツルっといただきました。やっぱり親子で力を合わせて料理を作るのは楽しい!と感じる体験だったようです。さあ、有働さん一家、次は、どんな冒険をするのかな?
茹であがったそばは、おいしそう!
店主、村田さんの陶芸作品に囲まれた店内で、いただきます。
佳央ちゃんは、お母さんに何度もおねだりをしました。
文・写真 中尾知徳
掲載日:
2018/05/02
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。
〒851-0506 長崎県長崎市脇岬町1880-1