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巨大岩や玉石、小値賀町のパワースポットを訪ねてみよう!

五島列島の北側にある小値賀町は、小値賀島や野崎島など大小17の島から成る町です。西海国立公園の一部でもある小値賀町には豊かな自然が息づいています。同時に、他では見られないようなとても神秘的なパワースポットもあります。この記事では神社と寺院、そして「玉石様」として崇められているポットホールを紹介したいと思います。

小値賀町には小値賀島の東海岸に建てられた「地ノ神島神社」と、分社として対岸の野崎島に建てられた「沖ノ神島神社」の2つがあります。
地ノ神島神社がいつ建てられたのかは不明ですが、沖ノ神島神社の方は704年に創立されました。当時は遣唐使を乗せた船が小値賀島・野崎島付近を通過していたので、神島神社はこの遣唐使船団の航海の無事を願って建てられものだと考えられています。
地ノ神島神社の参道は海に向かっ続いています。鳥居が建てられたこの参道を歩いて行くと石段に出ます。そこを下ると海岸に着きますが、ここにも鳥居が建てられています。そしてそこから対岸の野崎島を見ると、森林の中腹に沖ノ神島神社が見えます。ちょうどこれら2つの神社が付近を通過する船を見守るような形になっています。

  • ©長崎県観光連盟
    地ノ神島神社は小値賀島の東海岸にあります。

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    海に向かって続く参道

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    海岸近くに建てられた鳥居。対岸の野崎島の山腹には沖ノ神島神社が見えます。

沖ノ神島神社は、野崎島の原始林が残る森林の中あり、ここには「王位石(おえいし)」と呼ばれる奇岩があります。王位石は、高さ24メートル、幅12メートル、頂上の岩の広さ15平方メートル(5メートル x 3メートル)という巨大なものです。
複数の岩が積み重なり、一見人工的に見える構成は、自然のなせる業なのか、それとも古代の人間が造り出したものなのか今でも解明されていません。その神秘さから「日本版ストーンヘッジ」とも呼ばれています。この巨大岩が信仰の対象となり神社が作られたのではないかと考えられており、昔はこの岩の上で神楽が舞われたこともあるとのことです。
神秘的な王位石のある沖ノ神島神社をぜひ訪ねてみたいものですが、途中険しい山道を歩いていくため、ガイドツアー「王位石トレッキング」に参加することが推奨されています。小学生以下の子どもたちには少し難しいコースかもしれません。実際、ツアーに参加できるのは10歳以上となっています。なお、ツアーは10月〜6月の期間に催行されます。詳しい内容は公式サイトで確認してください。

阿弥陀寺は小値賀港から歩いて10分のところにある寺院です。阿弥陀寺の境内にある「万日堂」は、この地域で捕鯨業を営んでいた小田家の二代目当主が小田家のお堂として1716年に建立したものです。赤く美しく塗られたこのお堂はこれまで火災にも逢わず、原型がそのまま残っているもので、五島列島・小値賀島エリアでは最古の木造建築です。
お堂は外観・内装とも建築的に優れた技術を用いて作られたもので、その価値が高く評価され県の有形文化財に指定されています。以前このお堂内には小田家歴代当主の像が安置されていましたが、現在これらの像は近くにある小値賀町歴史民俗資料館に保管・展示されています。

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    小値賀港の近くにある阿弥陀寺

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    捕鯨業を営んでいた小田家が建立した万日堂

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    万日堂の建築技術は高く評価され県の有形文化財に指定されています。

最後に紹介したいのは、大変ユニークなパワースポット「玉石様」です。実はこれ、小値賀島の西側にある班島の北東部海岸近くにできたポットホールなのです。海岸に打ち寄せる波の力で穴(ポットホール)ができ、その中央に流れ込む海水の力で石の玉ができました。この玉石、ポットホールに大量の海水が入ってくるとくるくると回転することで知られています。
ポットホールは、深さ3メートル、穴の直径2メートル、玉石の直径50センチという大きなもので、世界でも2番目の大きさを誇ります。その珍しい自然現象が高く評価され1958年、国の天然記念物に指定されました。またその神秘的な存在は地元の人から「玉石様」と呼ばれ崇拝され、近くには鳥居が建てられています。

五島列島の北側にある小値賀町には、地ノ神島神社や阿弥陀寺のように人間が築いたパワースポットの他に、ポットホールのように自然が造り出したパワースポット、そして自然が作ったのか人間が作ったのか解明されていない神秘的な王位石があります。ぜひ訪ねて参拝しパワーをもらいたいですね!

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    「玉石様」と崇拝されているポットホール

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    ポットホールは深さが3メートル、穴の直径が2メートルある大きなもの。

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    ポットホールの中にできた玉石は直径50センチ。大量の水が流れ込むと回転します。

写真提供:長崎県観光連盟ほか
文:Setsuko Truong
メルボルン在住のフリーランスライター。旅とアートが趣味で日本国内・海外あちこち旅してきました。長崎は好きな町の一つ!そんな長崎の魅力をお伝えしたいと思います。

掲載日: 2020/12/25
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。

インフォメーション

スポット名
地ノ神島神社、沖ノ神島神社、阿弥陀寺、ポットホール
TEL
0959-56-2646(おぢかアイランドツーリズム)
住所
【地ノ神島神社】〒857-4702 長崎県北松浦郡小値賀町前方郷3939
【沖ノ神島神社】〒857-4701 長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷2791-13
【阿弥陀寺】〒857-4701 長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷1512
【ポットホール】〒857-4707 長崎県北松浦郡小値賀町斑島

【地ノ神島神社】〒857-4702 長崎県北松浦郡小値賀町前方郷3939

【沖ノ神島神社】〒857-4701 長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷2791-13

【阿弥陀寺】〒857-4701 長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷1512

【ポットホール】〒857-4707 長崎県北松浦郡小値賀町斑島

※お出かけの際には事前に位置をお調べすることをお勧めいたします。
駐車場情報
なし
営業時間
-
定休日
-
対象年齢
全年齢
※王位石トレッキングは10歳以上
料金
-
※王位石トレッキングは5000円(10月〜6月)
アクセス
【地ノ神島神社】小値賀港から車で約9分
【沖ノ神島神社】野崎港から徒歩で30分程度(案内板などがないため地元スタッフによるガイドツアーを利用のこと)
【阿弥陀寺】小値賀港から車で約5分
【ポットホール】小値賀港から車で約15分
公式サイト
https://ojikajima.jp/
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