地元の人々に昔から親しまれてきた絶景スポットの一つ、鍋冠山。

鍋冠山は、長崎市南山手にある緑豊かな山です。標高は169メートル。長崎市の夜景の一番の名所と言われる稲佐山の半分ほどの高さですが、ライトアップされた女神大橋や長崎の街並みを間近で見ることができます。夜景と一体になったような居心地の良さがあり、地元の人々の中には「鍋冠山からの夜景が一番好き！」という鍋冠山ファンも少なくありません。

そんな鍋冠山は、お昼に訪れても楽しさ満載！　明るいからこそ見られる景色や、子どもと一緒にのびのび遊べる公園をご紹介します。

• 

  ©長崎県観光連盟
  鍋冠山からの夜景

• 

  昼間の鍋冠山公園

• 

  昼間も絶景！

長崎の人が「鍋冠山に行こうで！」と言うときには、たいてい鍋冠山公園の展望台のことを言っています。
鍋冠山公園の展望台は2016年にリニューアル。中央に広々とした芝生のスペースを備えた、解放感のある姿に生まれ変わりました。バリアフリー化も進み、一階と二階はスロープで往来可能。
子ども連れにとってありがたいのが、一階に新設された清潔感のあるトイレです。これで急に「おしっこ！」と言われても安心。ちなみにこちらのトイレには、オムツ替えシートや子ども用の小便器が設置されています。

一階は日陰になっていて、ゆっくり座れるベンチもあります。いつでも日陰で休憩できるのは、小さな子ども連れにはうれしいポイントですね。
トンビに略奪される心配もないので、ここでお弁当を広げても良さそうです。

• 

  自然と調和のとれた美しいデザイン。

• 

  景色をぐるりと見渡すことができます。

• 

  一階部分。風が通り抜けて気持ちが良いです。

昼間の展望台からは、夜には暗くて見えない山並みや、朗らかに横たわる長崎港が望めます。長崎の街の様子もじっくり見ることができるので、子どもと一緒に自分の家や学校をさがしても楽しいかもしれませんね。
所々がガラス張りになっているおかげで、子どもの目線からでも景色がよく見えます。

筆者が取材に行った日はお天気に恵まれ、軍艦島を見ることができました。
鍋冠山の展望台からは軍艦島のほかにも、中央にジャイアント・カンチレバークレーンをはじめとする三菱長崎造船所の関連施設、右手に日本最古の木造洋風建築として知られる旧グラバー住宅の様子を観察することができます。
いずれも2015年に『明治日本の産業革命遺産』の構成資産として登録された長崎の名所。
中でも軍艦島や三菱長崎造船所の第三船渠は、実は昼間にしか見られないスポットです。ぜひ明るいうちに見ておきましょう。

展望台には『鍋冠山公園から見える世界遺産』と題した説明が貼ってあり、それぞれの構成資産について詳しく知ることができますよ。

• 

  昼間は「明治日本の産業革命遺産」の５つのスポットを一望できます。

• 

  奥に見えるのが軍艦島。

• 

  ガラス張りのところに世界遺産の説明があります。

絶景を満喫したあとは思いっきり遊びましょう！

展望台から見て駐車場側の坂を下りると、『つつじ園』と書かれた岩が見えてきます。その横の階段を上がると広場があり、まっすぐ進むとアスレチック場に出ます。
ブランコや鉄棒、多目的広場のほか、オムツ替えシート付のトイレも完備。訪れる人も少ないので、思う存分遊ぶことができますよ。

斜面の高低差を利用して建てられたアスレチックからは、山側の景色を一望できます。
アスレチックの入り口から見た景色が素敵なので、ぜひ子どもと一緒に眺めてみてほしいです。

• 

  ここから階段を上がります。

• 

  斜面に沿って作られたアスレチック。

• 

  アスレチックの入り口。子どもの視点から眺める風景には新鮮な感動があります。

昔から地元の人々に親しまれてきた鍋冠山。展望台のリニューアルに伴って、ますます魅力的な場所になりました。特に昼間の鍋冠山は、景色を眺めてもよし、遊んでもよし。長崎らしい絶景に囲まれながら、のびのび遊びましょう！

文・写真：ふみこ
長崎市出身。県外に出て改めて気づいた長崎の魅力を、少しずつ発信していけたらと思います。
写真提供（一部）：長崎県観光連盟

掲載日： 2020/10/23
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。