佐世保市の中心部はマンションなどが建ち並び都会的な景観が多くみられますが、明治時代の建物が現在も残っている地域があります。時代が平成から令和に変わる今、子どもたちに明治時代の暮らしぶりを知ってほしい!最近のおしゃれなお店の雰囲気や街の雑踏に疲れてしまった!と考えている家族も多いのではないでしょうか?
そのような家族におすすめなのが、「ろまん茶屋まほろば」という古民家カフェです。
そのカフェはJR佐世保駅から車で約8分の場所にあり、佐世保の中心部にほど近い場所に位置しています。古民家の“探検コース”を体験できるということなので、行ってきました!
「ろまん茶屋まほろば」の玄関
「ろまん茶屋まほろば」は、今からおよそ120年前の明治後期に建てられた建物で、遊郭・旅館として利用されていたそうです。
1945年6月28日~29日にかけて受けた佐世保大空襲の際も何とか難を逃れ、今日まで当時の姿のままで現存している貴重な建物です。
お店のある佐世保市勝富地域は旧遊廓街で、明治26年に設立された佐世保で最も古い花街でした。
そのため現在も勝富地域には昔ながらの建物が多く、当時の面影を色濃く残しています。
お店の玄関や外観からも時代を感じられます。
“探検コース”の入り口は「ろまん茶屋まほろば」の裏手にあります。
店内の左手の扉が“探検コース”のスタート地点です!
「ろまん茶屋まほろば」の裏手は「パン・菓子処廣喜屋」です。
店内には美味しそうなパンが並ぶ
探検コースのスタート地点
探検コースの扉を開き一歩足を踏み入れると土間があり、まるでタイムスリップしたかのような雰囲気に変わります。
まず目に入るのは当時台所だった場所です。
台所の奥には防空壕跡と裸電球があり、どこかひんやりとした空気感がありました。
水道や食器棚など当時のものがそのまま残されており、訪れたお客様をもてなすために忙しく働いていた人々の様子を感じられるような気がしました。
当時の台所 排水口がリアルでした!
防空壕跡と裸電球
食器棚
先に進むと、昔ながらの急な階段を昇った先にあるまほろばの玄関に出ます。
こちらも昔の趣をそのまま残してあり、広々とした玄関から今にもお客様が入って来そうな気がしてきます。
客室は1階にある客室一間、大広間一間と階段を2階に上り、洋間3間、和室一間の合計6部屋を見学することができます。
各部屋それぞれ、テーブルと椅子が置いてありカフェの座席となっていますが、インテリアや部屋の造りなど当時のものが使われている部分も多く、一部屋ずつこだわっていて興味深いです。
まほろばの玄関
客室 カフェの座席
客室のインテリア
建物には中2階もありさらに客間2部屋と手洗い場、押し入れなどを見学できます。
およそ120年前の古い建築物でありながら、限られたスペースを有効活用してあり現代と通じる部分があると感じました。
押し入れの中にはさまざまな骨董品や古い道具や皿が展示されていました。
探検コースはここで終了ですが、現代の暮らしとの違いや共通点の学びを深めることができ、古民家の造りや家の中にある道具類を見学することで、当時の人々の暮らしぶりを直に見て感じることができます。
また、空襲で難を逃れたまほろばの建物について知ることで、戦争や平和について考えるきっかけにもなると思います。
スペースを有効活用した造りが見られます。
古い食器がたくさん並べられています。
歴史ある骨董品や古い道具、皿などが多数展示されています。
探検で歩き回った後はひと休みしたくなりますよね!
まほろばは、昔ながらの日本家屋で趣がありながらもカフェであるため、もちろん美味しいご飯やパン、お菓子もありますので大人も子どもも大喜びです!
まほろばは、大人も子どもも楽しめて学びが多く、貴重な体験ができるカフェです。
探検の後は、まるで実家にいるように個室でゆったりと食事やティータイムを家族で楽しめるところも魅力的です。
休日に親子でゆっくり楽しめる社会科見学としておすすめのスポットです!
文・写真:トモコ 楽しいことが大好きな長崎県在住の一児の母。
品数も多くボリュームたっぷりのランチでした!
美味しいランチは大人も子どもも大喜び!
立派な家具があり歴史と時代の重みを感じます。
掲載日:
2019/04/19
※掲載している情報は記事公開時点のものです。変更される場合がありますので、お出かけの際には事前に各施設へお問い合わせください。
〒857-0803 長崎県佐世保市勝富町9-7