五島市の富江湾に面した「さんさん富江キャンプ村」は、バンガローや炊事棟など設備が充実している人気のキャンプ場。美しい海水浴場やテニスコート、アスレチックなどいろんなアウトドアが楽しめる施設があります。
今回、土井さん一家が冒険するのは、五島ならではの伝統的な「すけ漁」。石干見(いしひび)とも呼ばれる漁法で、遠浅の海に石垣を築いておき、潮が満ちているときに入ったものの潮が引くと逃げられなくなった魚を捕る漁法です。
なるほど、干潮の海には、満潮の時にはまったく見えなかった石垣が見え、プールができています。
土井さん一家が宿泊したバンガロー。
迎えてくれたのは、富江観光協会の田中亨さんです。
潮が引いた後に、「すけ」が見えます。
「すけ」のある場所へ、富江観光協会の田中亨さんが、土井さん一家を案内します。それにしても岩場は、ゴツゴツして歩きにくいこと、この上ありません。
「ここら辺の岩場は、火山から流れ出た溶岩が固まってできているんですよ」と田中さん。ヘェー、そうなんですね。だからこんなにゴツゴツしているんだ!
「すけ」に到着すると、田中さんがシュノーケリングで海の中を探索。早速、「これ、見たことあるかな?」とみんなの前に何かを差し出しました。お父さんが「ウニだ!」と叫びます。
「何か動いているでしょ。それが触手。触手を使ってしがみついてるんだよ」と田中さん。子どもたちも初めて見る生きたウニに興味津々です。
岩場を歩いて「すけ」のところへ。
田中さんが差し出したのは生きたウニです。
生きたウニに子どもたちも興味津々です。
富江のウニは評判が高く、市場でも高級品として取引されるとか。それじゃ、いただきましょうか。殻を割って、生ウニをお父さんがまず一口、「おいしい!」。星吾くんも一口でペロリ。物足りないのか、また、お父さんにおねだりして、もう一口いただきました。
富江のウニは高級品です。
お父さんが、まず一口いただきます。
星吾くんも、一口でペロリ。
それでは、みんなですけ漁に挑戦です。網を持って海の中へ入ります。田中さんが、「海藻があるところとか魚が隠れていることが多いからね。探してごらん」とアドバイス。星吾くんはお父さんと、葉月ちゃんは一人で網を使って魚を探します。
でも、なかなか魚は見つかりません。
みんなで、すけ漁に挑戦!
星吾くんは、お父さんと一緒に網を使って魚を探します。
葉月ちゃんは一人で網を使います。
そうしている間に、やっと、フグを発見!お父さんが「触ってみる?」と子どもたちに差し出します。葉月ちゃんは、最初はいやがりながらも、恐る恐るフグにタッチ。星吾くんは、なんでもないようにフグにタッチしています。
残念だけど、フグは食べられないんだよね。だから、フグは観察した後、海に帰してあげました。
今回は「すけ」のなかにいた魚はフグだけでした。捕れないときもある、それが自然の厳しさです。
すけ漁を楽しんだ土井さん一家は、芝生のある広場でバーベキュー。今回は残念ながら食べられる魚は捕れなかったので、田中さんに用意していただいたバーベキューセット(おにぎり、イカ、サザエ、鶏肉、五島牛、野菜など)をいただきます。
お腹がいっぱいになった子どもたちは、芝生広場を駆け回ります。
それを見つめながら、「今日は海に入ったり、魚に触れたり、ものすごく楽しかったって言ってましたよ」とお父さん。それは良かった!
魚はいっぱい捕れなかったけど、想い出は大漁だったね。
文・写真 中尾知徳
捕まえたフグにタッチ。観察したら海に帰します。
お楽しみのバーベキュー。おいしいね。
子どもたちは遊びたりません。
掲載日:
2018/08/01
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